ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Episode22  力 ( No.95 )
日時: 2010/05/27 21:28
名前: 禰音 鏡幻 ◆Kaim8JsO5s (ID: cYSZrqDn)

「ああ、よく来たね。アリス、君と契約がしたくて今か今かと待ってたよ」

零嘉の家での話と少し違う?
いや、そんなはずは無いが、
契約?
何の契約だ?

「契約って?それの話は聞いてない」

「あれ?言ってなかったっけ?君の能力を私も使えるようになる契約。君も私の能力が私が死なない限り使える」

なるほど、能力の共有か。
しかし、私の能力がフレアに使えても、
私自身、能力の使い方を知らなければ意味が無い。

「私はその能力の使い方を分かるの?」

「私が理解すれば君も息を吸うように自然と使えるようになるよ」

話としては悪くないが、
フレアが何を使えるのかが分からない。
しかし、能力の共有だ、
私にも自然に仕えるようになるのか…?

「じゃあさ、君の能力が私に使えるようになったとして、君のレベルが私よりも高い力はどうなるの?使える?」

「難しい質問だね、私には何ともいえないけど、多分君がそのレベルに達するまでは無理だと思う」

正直、迷う。
しかし、契約をした方が後々役に立つだろう。

「OK,それで契約してもいいよ」

「じゃあ、コレに血判押して」

フレアが手を合わせ、開いた直後、
手品のように手から小さな本が現れアリスへ向かって飛んできた。
中々便利だな。

「コレでいい?」

飛んできた本の中の1ページに血判を押して見せると、
本は燃えて消え、小さな指輪がアリスの手の上に落ちた。

「それ、付けてないと契約違反とみなされて死ぬよ」


……面倒な契約だ
力のために死のリスクが高まっていく…。

「後悔先に立たずってやつね」