ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: この先、お人形以外立ち入り禁止(ご主人様(オリキャラ)募集中 ( No.14 )
- 日時: 2010/04/30 20:44
- 名前: 真紅 ◆Ko89POtU5A (ID: F35/ckfZ)
0-1「拾われたのは人間?人形?」
「…?」
これは人間か?いや…。人間をゴミ捨て場に捨てはしない。それなら、このでかいのは人形…?
「…」
白い肌、長い睫毛、桜色に色づく唇。鼻筋の通った高い鼻。細い手足、豪華そうなドレス。恐ろしいくらいに美しいその人形に何故か惹かれた。
俺は人間が嫌い。だから、人間に似た人形も嫌い。ただ、何かほっとけなくて、その人形を拾った。
「軽…」
かなり長身である人形だが、かなり軽かった。10㎏もないだろう。そして、かなりリアルに動いた。肌も柔らかく、関節も人間と同じように動く。身体にぬくもりこそないものの、人間のようだった。
そして、家に帰った。メイド達は不思議な者を見る目で見ていた。
「お帰りなさいませ…。そのお人形はどうなさったのですか?」
50人くらいのメイドが荷物を持ち、部屋へ持っていく。
「…拾った」
人間が嫌いだから、メイドもこんなに雇わなくてもいいのにと思う。
「こんなに大きなお人形、どうなさいましょう…」
「俺の部屋に置く。この人形のことは気にするな」
「はい」
「…」
メイドは俺に逆らわない。俺が人間嫌いということも知っていて、必要以上に接触をしない人間だということも知っているから。
「…」
そして、部屋についてその人形をベッドに横たわらせる。
「寝てるのか死んでるのかってとこだな…」
人形に死も眠ることもないだろうが。
そして、暫くその美しい寝顔(?)死に顔(?)に見とれていた。
「…」
グイッ
「おわっ!」
死んでるのか眠ってるのか、微妙な人形が急に目を開けて、俺のネクタイを引っ張ってきた。そして、ベッドに倒れこむ。
「おい!?お前…!?」
急に動き出した人形にビビりながら、問いかける。
「…見つけた…」
「はぁ?」
「これから宜しくお願いします。ご主人様」
そして、右の手の甲にうやうやしく口づけた。