ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: SURVIVAL GAME ( No.97 )
- 日時: 2010/05/13 20:42
- 名前: いち ◆mBjthR0pMA (ID: PmZsycN0)
STAGE Ⅹ 「君津・麗鈴の戦い」
えーと、ここは洞窟の中。
俺、籐梅君津は、現在メリケンサックを持った男の子とにらみあってます…
「あのお、お名前とかは…」
「うるさい黙れカスが」
「ひでえなおい!?」
いきなりなんて嫌われ方してんだ俺。
「……相嶋愛歌」
名前はちゃんと言うのね……
「……籐梅君津です」
「へぇ……それで?」
「ひでえなおい!?」
やっぱり嫌われてたんだ俺。
「っていうかさ……メンドイからさっさと死んでくんね?」
いいながら相嶋君は右ストレートを繰り出してきた。
「うわっと!?」
当然俺はかわしますよね。
「うわ……よけんのかよ」
相嶋君は休むことなくパンチを打ち続ける。
俺は必死になってかわしつづけた。
ラッキーなことに、ここの洞窟は穴が多いので、逃げるには最高で、追うには最悪の場所だ。
「ああもう……うざ」
相嶋君はまるで注意を払わず、俺が向かった方向へそのまま歩いてきた。
そして俺が隠れた穴を通り過ぎた瞬間—
「隙あり」
バチッッッ……!!
相嶋君は声も上げることなく倒れていった。
残念ながら、俺の武器はスタンガンなんだよね。
っていうか、こんな作戦考えられる秋夜君、ヤバクない?
くそ、最悪ダ。
俺が当たったのは、銃を使う男(天道 祐斗とかいう名前だそうダ)ダ。
武器を持タズ、拳法だけで戦う俺にとってハ、1番相性の悪いダ。
もしや、狙ってやったノカ?
「……おとなしく諦めたほうがいい。君が俺に勝てるはずないんだから」
天道がバカにするような響きで、言ってきタ。
「ふざけるナ! 誰が降参などすルカ!」
俺は走りながら、なんとか天道に隙がないか確かめてイタ。
「あっそ。じゃ死んでもらう」
天道はいいながら引き金をイタ。
「うわっ!?」
すぐそこに、銃弾が当たル。
悔しいガ、このままでは負ケル。
そういえバ、さっき秋夜が飯を食べている時にこんなことを言ってイタ。
『いいか、麗鈴。もしここで敵に襲われたら、穴という穴に入りまくれ。相手をかく乱するんだ。たとえ相手が銃を持っていようと、お前のスピードで動き回られたら、当てることはできない。待てば、必ず勝機が生まれる』
動き回るか……今やってるナ。
確かに、天道は少しイラついてるようにも見エル。
「くっそ! なぜ当たらない!? 俺の計算に狂いはないはず、こいつは、5分で殺せる相手だろう!?」
5分カ。ずいぶんとなめられたものダナ。
俺は天道がいったん銃口を下げた、その瞬間に呼び出シタ。
「……何!?」
天道があわてて、銃を構えなおすガ、俺のほうが速かっタ。
「ぐっ!?」
俺は天道に飛び蹴りを喰らわせてヤッタ。
「う、ぐ…くそ、くそ、くそおおおおお!!」
天道はそのまま逃げていっタ。
まあ、何とか、勝った、ナ。
他の2人は、無事だろうか……
蚯蚓も、さっきから心配そうにまわりを見渡す。
すると、横の穴から、人影が—
「君津さん!」
同時に、前の穴からも—
「麗鈴君!」
どうやら、2人とも、無事だったらしい。
「そっちハ?」
麗鈴はニヤニヤしながら聞いてきた。
「倒したよ、お前と同じくね」
俺も笑いながら答えた。
「—誰を、倒したって?」
「……永世!!」
後ろから出てきたのは、永世銀河だ。
また、2人が出てきた穴からも、それぞれ5チームのメンバーが出てきた。
「お互い、ツメが甘かったらしイナ」
「みたいだな」
ま、返り討ちにしてやるよ。