ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 死ねば  い い の に …     参照900突破!! ( No.100 )
日時: 2010/06/16 19:07
名前: mk ◆U/y1JW1WZk (ID: Ot.qag7u)
参照: http://www.kaki-kaki.com/bbs_m/view.html?447577

      24話
     「5年前」

 それからくずはの言葉が気にかかってはいたものの

 兄ちゃんとの楽しい生活が始まった__



 でも油断していた。

 くずはの言う事は必ず百中百発当たる事


 そう、つまり__


 ≪元彼に近々あう事になりますよ。≫

 元彼・淳。

 私は彼に告白された。嬉しかった。

 私がいじめられ始めると別れようと言われた。悲しかった。



 「でも、もう会おうが関係ない話だもん」


 そう思っていた…というより自分に言い聞かせていた

 —くずはさんって一体何なの…?


 自分の目でくずはという存在を見ながらも未だに正体はわからない__


 「おい?どうした瑠璃…」

 「いや、何でもな≪PPPPPP≪≪♪


 
 私の携帯電話が鳴り始めた

 だけど...  嫌な予感がする……


  ≪非通知≫

 そう携帯に出ながら鳴り響く着信音

 
 —怪しかったらきればいいだけだ……

 「も  もし... もしもし?」

 「…………………………………————」




 「あ  あの__ 」

 「久しぶりだね。瑠璃 ま、声だけだけど」


 「あ… つし……」
 「ご名答!!」

 気楽に聞える声にはひそかに他の感情がはいっていた

 そしてその奇妙な声は奇妙な言葉を吐き出す


 「俺はまだお前が好きだ」
 「いや好き以上の存在だ」
 「おまえを愛してるんだ」

 —な、なに言ってんの…?


 照れるなんて感情があるわけない

 瑠璃は自然と体が小刻みに震えていた__


 「今さらそんな冗談——「冗談なんかじゃない」

 言葉を止められた。また震えた

 でも次のは鳥肌、震えなんてもんじゃすまなかった


 「愛だぞ?何で受け止めてくれない?」
 「俺達はもとは一心同体だったろ?なぁ?」
 「今さら後戻りなんかできねーだろ?」
 「お前に選ぶ権利があるとでも思ってんのか?」
 「お前も俺が好きだろ?愛してるだろ?」
 「また前みたいに戻ろーぜ?」
 「結局、人間は過去が恋しい、過去に縛られるもんなんだよ」


  ————————カチッ... 『ピーピー・・・』

 「いやっいや…嫌嫌。怖い怖い怖い。」

 無意識に私は喋っていた

 それすら私には恐怖としか感じられず__



    バタンッ___

 「瑠璃?どうした、おいっ大丈夫か!?」


 そのまま私は意識を徐々に失っていった……

 それと同時刻、ある男が一人で微笑みながら言った


 「やっぱり過去のことは忘れられねーんだよなぁ」
 「結局は俺のとこに来るはずさ」
 「過去が追いかけて追いかけてきて、」
 「俺はそいつに追い越されるだろーな過去に」


 一言言いだすと止まらない男、品川淳は

 一人で微笑み、笑み、大笑いしていた



 「ハハハっ!!!最後に勝利をつかむのはこの俺だ!!!!!!」