ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 死ねば  い い の に … 10話更新しました ( No.31 )
日時: 2010/05/15 17:02
名前: mk ◆U/y1JW1WZk (ID: UIcegVGm)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel2/index.cgi?mode


      10話
   「 好きなのに 」    
  
 憎い ウザい 悔しい ムカつく

 死ねばいい 消えればいい  あの女子——

 ——嫌がらせ してやろう!!

 そういう方法が思い浮かんだ そういう方法しか思い浮かばなかった

 仲休み 誰もいない教室__

 今のうちにあの女子の教科書などに落書きしまくった

 『死ね』『学校来んな』

 今の私がやられている事と同じことをやった

 でも私の場合一人でやったんだけど。

 すると皆が戻ってきた 

 —— 、え まだチャイム鳴ってないはず…

 でも今はそれどころじゃない

 皆に見られたんだから 私の行為を…——

 「 お前 何やってんの? 」

 「… 宏平。」

 いつものような笑顔ではない 怒った顔でもなく——
 寂しそうな表情だった

 告白した女子が怒りのこもった声で言った

 「アンタ 私に恨みでもあんの!?」

 「…あ  や… いや…ちが・・その……」

 「何が違うの?」

 宏平の言葉が胸に突き刺さった

 そしてそのまま言葉をつなげるように言った

 「      最低だな  お前。」

 それからだ 私が…

 皆から


   宏平から虐められるようになったのは…——

   瑠璃と呼んでくれなくなったのは…——


 あの『想い』は何処へと行ったんだろう__

 私は一人でつぶやいた。

 何度も言ったこの言葉 

 「 私だって宏平のことが____





              好きなのに 」

 それを言い訳に私は結局 逃げてたんだ

 フラれるのが怖くて 想いを伝えるのが怖くて

 涙が止まらない…——



 そしていつの間にか 『好きなのに』が『好きだったのに』という想いに変わった