ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 死ねば  い い の に …  ( No.46 )
日時: 2010/05/21 20:31
名前: mk ◆U/y1JW1WZk (ID: jk5mSNBu)
参照: http://www.kakiko.cc/novel/novel2/index.cgi?mode


      15話
   「許さない許せない」

 つまりは瑠璃を許さないと言っているのと同じだ

 瑠璃はあせりながら雫に言う

 「でっ、でも学校のは関係ないんじゃ__」

 「ううん とってもあるよ」

 寂しい顔でこちらを見ながらつぶやく雫——

 「友達が死んじゃったっていうのもあるけど__




  
 


     うちの学校の教師の一人が私のお父さんなの」

 ——そういえば月野っていう先生いた…

 「両親死んじゃって一人ぼっちになっちゃったぁ」

 辛そうに笑う雫を見ては胸が痛くなる__

 ——私は月野さんのお父さんを…

 直接やったわけじゃないけど結局私のせい__


 「だから住む所が無くなって…」

 「私もだよ!!」

 何でかなぐさめようとしている

 今言ったことは確かに本当のことだけど。

 「え もしかして…それやったのもあの影?」

 影のほうじゃないんだけど同じもんか・・・・

 そういえば しにがみさんの顔は見てないや__

 説明するのも面倒だし いいや嘘つけば

 「うん 真っ黒な影にやられた」

 雫の様子が気になった瑠璃は隣をのぞくと__

 「うああああああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!



  全部あの影のせいだ!!!あいつのせいで…


 私の人生は__  父さん!!母さん!!


     死なないでよぉ… 嫌ぁぁぁぁぁ!!!!!」

 狂ったように泣きじゃくる雫は悲しい顔から怒りに満ちた顔になった

 さすがに慰める言葉も見つからない__

 私も両親のことを思い出してしまった…

 「母さん… 父さん… 」

 ——あれ?どうしてだろう?涙はやっぱり出ない



 私は両親に愛されてなかったんだ…——

 今さら知ったことじゃないけど