ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 死ねば  い い の に …  ( No.61 )
日時: 2010/05/31 19:08
名前: mk ◆U/y1JW1WZk (ID: wjb9BM.y)
参照: http://kokuban.in/


      20話
    「間違ってない」

 どうしよう… なんか 殺しにくい__

 罪悪感が…… でも瑠璃は安心していた

 ——私はやっぱり『人間らしい』感情を持っている


 「あれ?何で顔… 青ざめてるよ…?」

 月野さんが驚くのもしょうがない。
 
 「いや ゴメン…気にしない…で?」
 「…うん」

 気まずい空気になってしまった__

 殺せるか…?いや大丈夫!!!

  私にならできる
絶対に          心配する必要ない
 殺せる  失敗しない
  私は正しい
 自分は間違ってない  あっちが悪いんだ
   間違ってない 正しい正しい正しい
 あっちが間違ってるだけ
   私は普通 変わってない

 自己暗示__
 
 脅えてるわけじゃない
 怖がってはいないんだ
 
 だって間違ってないから。

 だから殺しても間違ってない!!!
 
 殺人しても正しいことは正しい!!!

 「…ゴメン」
 「え?」

 独り言のように私は月野さんに言った__









          「 死ね。」

 ポケットからナイフを取り出し刺そうとした
 
 予想もできない事が起きた__


 「やっぱり瑠璃が犯人だったんだ」

 目はもう冗談などとは程遠い真剣な目だった

 じゃあ知ってたのかという話だ

 「   え」

 私は戸惑うことしかできなかった___

 「あたし 最初から知ってたよ」

 凍りつくような笑顔
 
 心から笑ってないなんて子供でもわかるほどに

 「窓から見たっていったでしょ?」

 でも距離などで見えないはず…——

 「あ言い忘れてた!望遠鏡使って見たの」

 ッ…… 嘘だ

 「じゃ 死ぬのはアンタ…」

 月野さんは最初から知っていて
 
 私を殺す機会をうかがっていた…?

 

 そんな事考える暇もなく雫は瑠璃のナイフを無理やり取り上げ 




   そして_____


 

    「サヨウナラ」

 私は宏平の二の舞になるの・・・・——?

 そんな  そんな_____