ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 阿修羅姫と鬼神。(オリキャラ募集中です!) ( No.17 )
日時: 2010/05/04 09:29
名前: 薔薇薔薇娘 ◆Mu2zZKM5c. (ID: F35/ckfZ)

第参話「意外なヤツだけど」

「1本邪魔?それなら俺が教えてやる!」
「…」
無理にでしょう。もともと、使用武器が違うのですから。
「お前は左利きか?それなら、右でその攻撃をすればいいだけだ!」
そして、背負っていた両手両刃大剣を右手に持たせる。
「ん…」
慣れない右手に武器を持って振る動作はどこかぎこちなかった。
「貴様にも苦手なことはあるのか…」
意外そうな顔で見てくる。
「当たり前です」
喋りながら、左と逆に武器を振る。
「よくなってきたぞ!その調子だ!」
「…」
いつの間にか、空は紫になっていた。
「かなり良くなった、もう良いだろう。あとは実戦だ!」
そして、家らしき建物に入って行った。
「…これが城?」
確か、屋敷の時…。『俺の城に向かう!』と…。城とは、この粗末な建物…?
影虎が城と言っていた建物は、一人暮らし用としか思えない小さな家だった。しかも、名家で育ってきた美麗のイメージでは、城と言えば大きく、高く…。そんなイメージしかなかった。
「そうだ!風呂に入って休む。入るぞ!」
「…『入るぞ』じゃないでしょう」
『入れ』でしょう。『入るぞ』じゃ一緒に入ることじゃないですか。
「ほう、一応恥はあったか」
また意外そうな目で見てくる。
「…当然です」
「先に入ってこい」
まぁ、コイツも一応年頃の女だろうしな。
「…」
風呂に入る…。屋敷にいたときは風呂に入る時しか拘束を解いてもらえなかったのでしたね…。
「次どうぞ…」
そして10分ぐらいであがってきた。
「早かったな」
必要以上の会話はなしという感じで、ぎこちなかった。
「…」
まずは拠って立つ地を得なければなりませんね…。
あの目の前に在る城でいいでしょう。確か、あの地は蛮浄寺 上寿が所有する土地…。彼は戦に向いた体質ではないので、簡単に得ることができるでしょう。

『まだ、お互い気づけてないんだ…。かわいそうな2人…』