ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 死のチャット 〜悪い子はいませんか?〜 ( No.13 )
- 日時: 2010/05/06 15:48
- 名前: クロウ ◆vBcX/EH4b2 (ID: G7LV.DWD)
第3話『殺人予告』
「ただいまー!」
私は大きな声でそう言って、玄関のドアを開く。
玄関で靴を脱ぎ、部屋へ向かう。
今日も来てるかな? あの二人。
そう思いながら部屋のドアを開け、ベッドに座り、ノートパソコンを開く。
チャットを検索し、チョコとナッツを待つ。
〜少年アリスさんが入室しました〜
うわっ、まだチョコもナッツも来てないのに、こいつが来たよ……。
ま、いいや。1人でも虐めはできるし。
少年アリス≫こん。今日は、ナッツさん達はいないんだね。
リンゴ≫みたいね。アリス、虐めは反対派って昨日言ってたよね?
少年アリス≫ハイ。僕、貴方たちみたいな人はみたいな人は嫌いなんだ。
あぁ、コイツ、昨日の私たちの会話を見て、私たちが虐めッ子ってことがわかったんだ。
ま、別にいいや。
それより、チャット虐めの事で再確認しなきゃ。
リンゴ≫ふぅん、私たちのしてたこと、知ってたの?
少年アリス≫えぇ。リリーさんを虐めていたんでしょう?
リンゴ≫そうよ。ねぇ、アンタもリリーを虐めない? 断ったら、アンタも虐めるよ?
少年アリス≫お断りだね。君も、虐めなんてやめたらどうなの?
コイツ、私に命令なんて……ムカつく!
もしかして、自分の立場理解してないの!?
リンゴ≫そんなこと言ってられるのも、今のうちよ! あんたも虐めてあげる!
少年アリス≫へぇ。ま、君になんって言われても、僕は気にしないけどねぇ。
なにコイツ、すごくムカつく……。
それにしても、チョコとナッツはどうしたのかな?
せっかく新しいターゲットができたのに、二人とも来てくれないなんて……。
少年アリス≫どうしたの? リンゴさん。
リンゴ≫五月蠅い! もう……二人とも、いつになったら来るのかしら?
少年アリス≫あぁ、二人は来ないと思いますよ。
リンゴ≫はぁ!? ってか、なんであんたがそんなこと知ってるわけ?
なに、コイツ……。
なんか、気味が悪い。
少年アリス≫どうしてって……それは
「僕があの二人を殺したから、って言ったら信じてくれますか?」
突然、背後から声が聞こえた。
私が首を後ろに向けると、そこには金髪に蒼い目の少年。
私は立ち上がり、その少年から離れる。
なに、コイツ……いつの間にここに来たの!?
「どうも、リンゴさん」
少年がそう言って、頭を下げる。
「あ、アンタ誰?」
「少年アリス……と言えば解りますか?」
私の問いに、少年がそう答える。
少年アリスって、あの?
なんで、こいつがこんなところにいるの? ここに、何をしに来たの?
……いや、それより。
「殺したって、どういうこと?」
私がそう聞くと、アリスはクスリと笑った。
「え? そりゃあ、チョコさんとナッツさんの家に行って、二人にナイフを突き刺したんですが?」
……え? なに、それ……。
コイツ、あの二人を本当に殺したの?
「今度は、貴方の番ですよ」
少年がそう言って、ニヤリと笑った。