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Re: 死のチャット 〜悪い子はいませんか?〜 ( No.54 )
日時: 2010/05/16 10:57
名前: クロウ ◆vBcX/EH4b2 (ID: 6afFI3FF)

第10話『お悩み相談室、完成』


チュンチュンと雀達が鳴いている。多分、舌切雀になついている雀達だろう。

体を起こし、カーテンを開けてみると、電線に何十羽もの雀が止まっていた。
僕と舌切雀は、毎日、この雀達の鳴き声を目覚まし時計の代わりにしている。
雀1羽だと、鳴き声になんて気がつかないが……。
雀が何十羽も集まり、一斉に鳴きだしたりしたら、流石に気がつくだろう。


……そういえば、手紙はちゃんと八咫烏のところに届いただろうか?
そう思っていると、1羽の烏がこちらへ飛んでくる。
烏のくちばしには、白い封筒。
八咫烏からの手紙だ。
烏は窓のすぐそばで止まり、窓の前に手紙を落として、どこかへ飛んで行った。
窓を開け、封筒をとる。
窓を閉めてから、封筒の封を切り、封筒の中を見てみる。
便箋と、折り紙でできた文香が入っている。
小さく折られた便箋を開いてみると、小さな字でなにか書かれている。
……あぁ、ちゃんと手紙は届いたのか。
しかし、あの雀のどこにそんな体力があったんだか。
僕はそう思いながら、続きを読む。
お悩み相談、面白そうですね。解らないあるのなら、ぜひ言ってください。私でよろしかったら、力になります……、か。
よかった! 断られたらどうしようかと思った……。
さて、これで準備はできたな。
便箋と、文香の入った封筒を机に置いて、PCを開いた。

……さて、お客さん、来てるかな?
僕はわくわくしながら、お悩み相談室をクリックした。