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Re: 薔薇の記憶 →第1章 ( No.4 )
日時: 2010/05/06 18:06
名前: 零華 ◆FdevV/hWzE (ID: q6B8cvef)

→第1章 >1話 笑顔と痛み


冷たい畳の感触。

指に触れた花弁の感触。

全てが、私になる。


「・・・できた。」


花瓶に立つ凛とした華。


「いいじゃん、それ。」


よく通る、涼しい声。

振り向くと、そこには宮国嶺の姿があった。


「あ、先輩。こんにちは。」

「ん、こんにちは。」


そういって、華道部の部長は微笑む。

華のように雅な笑顔で。


そして、陽沙の心は痛む。

華のように甘やかな色をして。