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　　　　　　第一章ラスト
　足跡を追って、中腹にある小屋まで来たものの、そこにも姿が無い。代わりに、二人の武器が置いてあった。
　「おそらく、ここに荷物を置いて山菜を採りに行ったのだろう」
　「『万一の事を考えて武器を持っていくように』って言われてたのに」
　「アデルは拳が武器、リザイスは弓を持っていったのだろう。近接攻撃のアイルと間接攻撃のリザイスか……いい組み合わせだ」
　「でも、小屋から出る足跡が無いのは何でだろう？」
　「窓から出たんじゃないか？」
　実際、窓の下には二人分の足跡が続いていた。
　「……フライ、只今よりリーダー資格の権限により、君に命令を与える。警戒態勢、剣を抜き、前衛へ」
　「了解、攻撃許可を頼む」
　「自己防衛又はアデル、リザイスの救出目的の場合に限り、攻撃を許可する」