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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: いつかの君と儚い約束 ( No.1 )
- 日時: 2010/05/08 09:35
- 名前: 獅堂 暮破 ◆iJvTprGbUU (ID: D0RCrsH7)
Opening...
“不思議な子がいるんだよ”
突然仕事の上司からそんな話を聞かされた。
パソコンの液晶画面に目を向けながら上司の話に耳を傾ける。
それはある条件が揃うと
人格が変わってしまう少年の話だった。
普段はとても穏和な性格らしい。
殺人どころか、人を殴る事さえ出来ないような。
しかしその少年は人格が変わると
人を殺す事さえ簡単に出来てしまう。
上司は「ここに就職してくれないかな」なんて呟いていた。
まぁ確かに“この職場”には彼のような力は欲しいものだ。
この、
“特別処刑班”には。
特別処刑班、それは警視庁を中心とした警察組織の中で唯一、犯罪者の殺害を許される班。
自分、もしくは仲間、人質などに命の危険が迫った場合に
特別処刑班の者には犯罪者の殺害許可が下りる。
それがただの泥棒だろうと何だろうと。
これは今までの日本にはない制度だった。
この制度が決まったのは、五年前か。
日本、いや海外にも言えることだろう。
犯罪者が増え、殺人、強盗そんな犯罪が日々普通のように行われていた。
これに頭を悩ました政府役人達は、
運動能力に長け、
冷静に判断を下せる者達を集めた。
そして作られたのが
“特別処刑班”
ということだ。
説明はこれぐらいにしようか。
そろそろ本日の仕事についてミーティングが開始される。
俺達、
特別処刑班の——
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