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Re: 今から貴方と殺人ごっこ__ ( No.2 )
日時: 2010/06/07 08:58
名前: 白蝶 (ID: La6RhnJe)

1章『今から貴方とルール説明__』
第1ステージ:遊びの始まりと命の終わりを告げる娘

「ねぇねぇ!そこの貴方!」

見知らぬ女の子に声をかけられた。
突然だった者だから、驚きと動揺を隠せない。
みるとその子は私達と同じくらいの子だった。
そう———・・・私“達”と同じ、中学三年生くらいの。
だけど言動などはなかなか子供っぽい。
さっきから自分のことを「わたし」と行っているが、時々「わたち」に聞こえてしまう。
・・・そうだ。さっきから私に聞いていたんだ。
えっと、確か「今からわたし達と遊ばない?」だった・・・。

「何をして遊ぶの?」

とりあえず内容にもよる。
どんなに幼稚っぽくてもなんとか中学生みたいだ。
きちんと制服も着ている、この制服は意外と遠いところだ——・・・。ここから5㎞といったところか。
まぁ中学生みたいだから賭け事などもあり得る。そういうのはしないようにしているから気をつけないと。
博打とかにはまると抜け出せないらしいからね。

「え?何をするかって?」

眼をぱちくりさせて女の子は言う。
まだ何も考えていなかったらしい。
とりあえず自分で悩んだ後後を振り向いてこういった。

「う〜ん・・・ねぇ。みんなは何がしたい?」

結局のところ後にいた友達と相談するようだ。
私も・・・相談するとしようか。

(どうする・・・?)

そう、私“達”。中学三年生のなかよしグループ。
華堂院 志保。女。華堂院家のお嬢様。
まぁお嬢様といってもそういう振る舞いはなくどちらかといえば明るく活発な方だ。
身長はやや低め。勉強に関してはやはり“お嬢様”と名の付くだけはある。
秀才で、勿論運動に関しても文句なしだ。
あえての欠点といったら人を警戒しないこと、だ。
それで何回か誘拐されかけてその度に私達も探しに行っている。
志保曰く、「どこへいっても、見つけてくれる」らしい。
なぜか親が見つけるのではなく私達が見つけてくれる。ということらしいが。
日下部 龍樹。男。斎樹という双子の弟が居てメジャーリーガーの息子だ。
父親がメジャーリーガー、そして母親が監督でその所属するチームから次々と有名選手を育てていることもあり、龍樹もメジャーリーガーを目指している。
お気楽人間だが意外と短気で怒りっぽい。
身長はやや高め。運動に関してはこちらも文句なしだが勉強は赤点が人より少し多い。
欠点は勉強、で間違いはないだろう。
日下部 斎樹。男。龍樹という双子の兄がいる。メジャーリーガーの息子だ。
兄とは真逆の頭が良い。だが運動音痴だ。
龍樹と斎樹は二人で一人、いつもなかよしだ。
斎樹は特に夢などは持たず、流されるままに生きていくらしい。
全てを“運命”に例えて。だからどんなに良いことがあっても、「最初から決まっていたんだよ」といって喜びが少ない反面、悪いことがあっても「最初から・・・」と、落ち込むことがない。
悪いことを運命に例えるのだから良いことも運命に例えなくてはいけないらしい。
そして最後に、“私”
如月 玲菜。女。あの3人に比べて長所や特徴などはまったくと言って良いほどない。
成績も運動も全部中の中。
特徴といったらすることなすことすべてが“当たり前”のこと。
「あれをしよう」そう言うと大半の人が同じ考え。
テストででる難しい問題。間違え方もよくある間違え方。
不思議なくらいに。

「まぁ、いいんじゃない?」

質問の答えを返してきたのは斎樹だ。
「これもまた運命だから」といって。
そして志保も「いんじゃないかな?」といってきた。
実際私も運命とか信じているわけではないが、遊んでもいいとは想っている。
龍樹も良い、と言っているし。こちらは多分OKだろう。
一応、賭け事の時は駄目とはみんなにも言っておいた。
勿論了解を得ている。
これでこちらはほとんど決まった、あとはあの娘達が何をするかによる。