ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 妖と僕 はじまりの夜(参) ( No.21 )
日時: 2010/06/06 08:24
名前: 沖 誠 (ID: yvqkgorF)

こんばんは(^o^)丿
ありがとうございます!!m(__)m
参照が90突破しました。
100超えたら少しちょっとした妖と僕の短編小説ここに載せようかと思います。
ちょっと100超えるか不安です・・・。
参照っていったいなんでしょうか?
登場人物4人ふやしました。
何処でだすかまだ きまってませんががんばります。


ブザーの音も叩く音もなくなり、静まりかえった。
ドアスコープをのぞくが其処には誰もいなかった。
恐る恐るドアノブをひねるとゆづきは ままばたきをした。そこにいたのは 見覚えのある人だ。

「ゆづき、私、私。」

「あれ、飯沼さん・・・」

其処にいたのは 見覚えのある女性だ。
ドアスコープにうつる目線よりも背が小さいため、うつらなかったのだろう。

「棗先生いる? 棗先生〜?」

訛りのあるイントネーションで棗を呼びつけた。
飯沼とは 棗の大学時代の同期で知り合いである。たまに遊びに来ることがあるのだ。しかし、ゆづきには不可解であった。
さっきの気配は なんだったのだろうか。

「あの 飯沼さん?男の人見かけませんでしたか。」

「男の人。知らんは。あっでも さっきおったな。近所に住んでる大西さん。あの人イケメンやね〜。」

「はあ・・・大西さんですか。それ以外には。」

「う〜ん 朝井さんも一緒におったで。それ以外は、知らんは。あっでも さっきな 黒髪に紫の瞳の大西さんよりも綺麗な人いたわ。まるで外人さんやで。」

「外人?」

黒い髪に紫の瞳。ゆづきには 心当たりがなかった。
悠斗では ないことは 確かだ。そのことを聞いてやっと安心感が得ることができた。

「美穂だったのか 悠斗と思って開けなかったんだ。ごめん、ごめん。」

「ちょっと、棗先生、私の声わかるでしょっ。それとゆづきも」

「ごめんなさい 二人で楽しんできては。デート。」

ゆづきは 遮ろうとするが棗は苦笑いし、飯沼のかおには しわがよけいに刻まれた。

「私 一応結婚してるんで。浮気になるは」

「ゆづき 美穂は 結婚してないから。じゃあまた、今度 行かせてもらおうかな。」

「冗談ですって!・・・あっ」

「ゆづき、どないしたん」

ゆづきは 飯沼から目線をはずし、別の方向を見た。そこには黒い着物を身に纏い帯には 刀をさしていた男がいた。
さっき 飯沼が言っていた黒髪に紫の瞳の男性だ。
(刀、腰にさしてて捕まらないのかな)
一瞬目があうが男は 去ってしまった。

「まるでこの世にいない人みたい・・・」

「ゆづき 悠斗のことで頭いっぱい・・・美穂、悪いけど、また今度ね。今日、悠斗が来るんだ。」

「悠斗ってストーカー?ゆづきのお兄さんとかいう」

「ゆづき、今日 学校行きなさい。はい、鞄。」

棗は、玄関に置いてあった学校用の鞄を渡した。棗は悠斗に会わせたくないのだろう。
「寄り道していいから」そう小声で言うとゆづきの背中を押した。

「じゃあ 行って来ます。飯沼さん、途中まで一緒に」

「わかった。またね棗先生。行こうか。ゆづき」

「はい」

まるで棗は、このことを準備していたようだ。自室に置いてあった鞄がいつの間にか 玄関先に置いてあったのだ。
鞄の中身を確認すると教科書が入っていなかった。
そして 竹刀を忘れたことに気づきドアを叩いた。

「高見さん、教科書入っていませんて。それと 竹刀ーっ」