ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: repetition†world -fall ( No.10 )
- 日時: 2010/06/17 21:10
- 名前: くれは ◆2nq4FqQmFc (ID: Rk/dP/2H)
投げられたペンダントは宙に浮き、そして青い光をまばゆく放つ。
そしてふわりと不自然な動きをして、再びレインの手元へと戻ってきた。
レインの元へと戻ってきたペンダントは青い光を宿らせたままの状態だった。しばらくして、埋め込まれた琥珀から──……胴の長い蛇が現れる。
それを見て、レインは驚きの表情を浮かべた。
「アー……、この生物は一体……?……見た事無いデス」
そうやって彼女が思い煩っていると、ガラガラと音を立てて、教室の扉が開いた。
「レイン、居るの……えっ!?」
教室の扉を開けて入ってきたのは、紛れも無く灯の姿。その様子に驚く事も無く、レインは灯の姿を確認した後──……
「いずれ訪れる運命をいち早く目にしてしまったのは、貴女が最初なのね」
─────*─────*─────
「では、自己紹介をお願いします」
校長がそう切り出すと、ツインテールの方が校長からマイクを受け取った。
「一条リエルです。早くこの泉水学園に馴染めるように頑張りたいと思います、よろしくお願いします!」
そしてぺこりとお辞儀をする。ツインテールがゆらりと揺れた。
リエル……ハーフか何かなのか?
次に、リエルが眼帯の方にマイクを手渡した。
その瞬間、ばったりと俺はリエルと目が合う。そして、ニッコリと微笑まれた。
「……一条ノエル、リエルの双子の弟です。分からない事だらけだとは思いますが、よろしくお願いします」
小さくお辞儀をして、校長にマイクを返すノエル。
二人の自己紹介(?)が終わった後、また校長の長い話が始まる。
退屈だと思いながらずっと突っ立っていると、並んだ列の間から、先ほどのリエルとノエルがやってきた。
「……皇、ひかげっ!それと、九七星っ!!」
リエルは何やら急いでいるようで、俺と七星の袖を掴んではぐいぐい引っ張ろうとしている。
「な、何だよ?一条ー……だったか?」
七星がリエルに問う。しかし彼女は気にもとめていない。
「レインは?……それと、桜花灯の行方」
ノエルはレインと灯が何処に居るのかを知りたいらしい。
この双子が一体何者なのか、俺達は──……すぐ後で知る事になるのだろう。