ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: repetition†world -fall ( No.19 )
日時: 2010/06/17 21:13
名前: くれは ◆2nq4FqQmFc (ID: Rk/dP/2H)



さっきと変わらない青空が広がっている。
全く同じ。時が流れていないのかと思うくらい。


「魔物はこの世界で言う動物の事よ。向こうの世界から見ると、こっちの世界の動物も架空の生物でしかない。…あぁ、人間は例外かもね。向こうの世界にも、人間の姿を借りた生物だって存在するし。
 貴方達がもし裏世界の事を知らずにそこへと飛ばされたら、慌てふためくでしょ?それと同じ。環境が変わるとどうして良いのか分からない。…裏世界から表世界へと転送された魔物が、暴れだすのよ。」

「転送…?」
転送とはどう言う意味だろう。
何より、向こうの世界にも人間の姿を借りた生物なんて居るのか。…それって単に、人間な気がするけど。

「裏世界の生物は表世界の生物より有利なの。魔法と言うものが存在するからね。だから、ある程度の事なら何でもやってのけちゃうの。大きな事をするには、それ相応のリスクも背負わなくちゃならない。
 彼らは裏世界だけでなく、表世界まで手に入れようとしているの。表世界の者も裏世界の者も、自分達の居る世界だけで生きていかなくちゃならないのに、それを破ろうとしている。

 それで、表世界に偵察、あるいは破壊の為に送られて来た裏世界の生物…それが、魔物。」

長々とした説明で、何となくの事は理解した。
こいつらが嘘をついているとは思えないし、ここは信じるしかないのだろう。

そこで、一人頭がこんがらがっている様な表情をしている七星が質問した。


「俺達がその魔物?…とやらを食い止める責任を任されたのか?」

そこで、やっとレインが口を開いた。

「そうデス!貴方達が一番魔物をリターンさせるのに適した身体を持つ人物なのデス。こんなに可能性とシンクロしている人達が集まるのは、泉水学園だけなのデスヨ!」

そう声が響いた瞬間、
屋上の床に…大きく黒い穴が開いた。

「えっ!?」