ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: repetition†world -fall ( No.30 )
日時: 2010/06/17 21:44
名前: くれは ◆2nq4FqQmFc (ID: Rk/dP/2H)

>>27 ハバネロさん

切断空間で過ごす長い時間は
表世界や裏世界で言うほんの一瞬に過ぎないのです。
ちなみにハバネロさんの小説をパクった訳では無いのでご安心を><

>>28 アキラさん

絵も文もまだまだですよっ
七星は周囲からの人気に疎いっぽいです。

コメントありがとうですお二人とも><

第二話 戦いの始まりは、とにかく穏便で


切断空間と言うものは非常に便利で、全く時間が動いていなかった。俺達が講堂に戻ると、他の生徒は「何しに行ってたんだ?」と首を傾げていた。正直、こんなに何も知らされないでいるクラスメイト達が羨ましい。羨まし過ぎる。

どうでも良いような事を代わる代わる述べていく先生達を横目に、俺は辺りを見回した。
すると、横に並んでいる先生達の隣で、あの双子が退屈そうにしていた。

リエルの方は腕を真上に伸ばしたり欠伸をしたり、もう何だかいかにも眠そうな感じを醸し出している。
ノエルは…言うまでもなく、腕を組み、壁にもたれかかって眠っている。先生に注意されないのが不思議でたまらない。

いつの間にか話は終わっていた。
俺は大勢の生徒達が移動する波に流されるまま、講堂を出て…自分の教室、二年A組へと歩いていった。

*

「…このクラスじゃないみたいだな。」

後ろに座っている七星が、声をひそめて話しかけてくる。確かに、転校生がうちのクラスだとか、そう言う話は担任の口から一切出てこない。隣の教室が何やら騒がしいので、ひょっとして二年B組にでも居るのだろうか?

「えーと、今月は学年遠足、それに一年生歓迎会、そして、泉水学園高等部との交流会があります。勉強や部活にも精を出して、しっかり取り組みましょう。」

学年遠足、一年生歓迎会、高等部との交流会、か…。イベント盛りだくさんだな。まぁ、人と交流する機会が沢山あるのは良い事だと思うけれど。

レインは楽しみなのかワクワクとした表情をしているし、灯は先生が話をしていると言うのに女友達と本を読んでいる。楽しそうに話している声は、少し離れているこちらにも丸聞こえだった。

「では、終わります。下校時刻をきちんと守って帰って下さい。以上。」

その声と共に、多くの生徒が席を立ち、足早に部活や家へと向かうべく、教室を出て行く。礼が無くて何だかだらしないが、「別に必要ない」と校長が言っているのだそうだ。校長は面倒くさがりやな生徒達の味方だな。

「ねえねえ、ひかげ、七星!リエルとノエルの所行きましょうよ!明日、遠足でしょ?」

灯はレインと共に、遠くから呼びかけてくる。
「おい皇ー、いつも桜花とかレインと話してるよな、転校生にまで手出すのかよ?」

からかうように、男子生徒達の一人が笑う。
「いやいやいや…ただの友達だっての。」

「本当かー?つか、俺にも紹介しろっての!んじゃ、またなーっ!」

そいつらは本気なのか冗談なのかよく分からない声色でそう言った後、何事もなく去っていった。と言うか、そう言うのは七星に頼んだ方が良い気がするんだが。

「……ひかげ、あんな奴らとつるんでたのね。」
灯の若干引いたような視線。
いや…完璧冗談だろ、あれは。

「んな訳ないって!リエルとノエルの所へ行くのは俺もさんせー。」
そこで七星のカバー。うん、これは助かる。

「ノー。ひかげだって男の子デス。ひょっとしたらあの人達とつるんでいる可能性も…。」

何やらレインがそんな事を。
ギャーギャー騒ぐ中、荷物を整理していると…。