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●２章 part拾伍


ドサッ。

零衣は部屋に着くなり、ベットに倒れこんだ。
——今日も本当にだるい１日となった。
呉阿という意味不明な会社のボスに出会うし、ついでかしらないが、この会社の社員にさせられるし、うさみという笑顔が輝いている奴を助けてしまったし、変なニックネームをつけられるし、夢に出てきたあの少女らしき者にも出会うし——。
こんな日々が続くのかと思うと、明日を迎えるのが面倒になってきた。
——しかし、そうとも言ってられない。
果たすことが終わるまで、絶対に死ねない。
あの村で、遊衣に蹴り飛ばされ、蔵に衝突した時に密かに誓ったのだ。
自分の手で、姉さんを殺すと——。

「それまでは——。」

瞼が自然に閉じていく。
左眼を閉ざさないまま、寝てしまうことになるが、大した障害はないだろう。
意識も少しずつ薄れていく。
——また、あの夢を見てしまうのか？
ふと、そんなことを考えてしまった。
出来れば、考えたくない話なのだが。

（あまり、見たくないんだよな。——左眼がおかしくなるし。）

微かな意識で小さな愚痴を溢した。
もう、意識がなくなりそうだ。
渋々、零衣は眠りについた。

明日がとてつもなく面倒な事になるとは考えもせずに——。


　　　　　〜２章ＥＮＤ〜