ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 〜The stop world〜オリキャラ募集 ( No.12 )
日時: 2010/05/28 21:48
名前: ハバネロ (ID: EWcIN/Ij)

【関東治安部隊の攻撃】

心一と田中は廃ビルを出ると、田中のリストに載っている残り8人を探すことにした。
「よし!!ここからすぐのところだ。」
田中は心一の住所が書かれた下に記載されてある住所を見て言った。
心一も覗きこむように住所を見ると、その住所は近所の住所というのが分かる。
「この住所・・・どこかで見たような・・・・」
「知ってる奴か?」
「いや・・・分かんない。」
「顔写真は君のだけだったからな。後はどうにかして見つけないと・・・」
田中は金髪を掻き上げると、着ているロングコートを通りすがりのゴミ捨て場に捨てる。
心一は首を傾げて田中を見た。
「お前も学ランは捨てろ。この姿で歩くと不審に思われるからな。」
心一は学ランを脱ぎ、ゴミ捨て場に捨てた。
カッターシャツに黒いズボン、田中は金髪に黒シャツとジーパン。
この姿も中々おかしいと心一は心の中で思った。
「もうすぐだ。」
田中はそう言うと、次の角をまがった。その時だった。

「そこの2人!!止まれ!!」

角を曲がった先に、関東治安部隊の制服を着た男性が2人立っていた。
向こうは田中たちに早く気付き、すぐに声をかけた。
「やばっ!!時間管理府の連中だ!!」
田中は心一の腕をつかみ、家と家の間の小道に入り込んだ。
「例の田中栄次郎だ!!捕獲しろ!!」
治安部隊の2人の内の1人が田中たちを追いかける。
もう一人は胸に付けていたトランシーバーの電源を入れると通信を始める。
『こちら世田谷地区。逃亡中の田中栄次郎を発見しました。』
『こちら本部。そこには桐谷隊長が訪問中だ。時期片付くだろう。』
男はトランシーバーの電源を切ると、大きく深呼吸をする。
「絶対捕まえてやる・・・待ってろよ。」
男はトランシーバーを終い、腰から拳銃を取り出す。
拳銃には英語で‘Wataru Shigematsu’と掘られている。
世田谷地区管理官の重松亘は銃を片手に田中たちを追いかけて行った。

**********

世田谷区 畑山学園高等学校

通称、‘ハタチュー’と呼ばれるこの高校は東京都内で有名な学校だ。
そんな学校前に、スーツ姿で赤い髪の桐谷がいた。
桐谷は腰に刀を終い、手には特注の銀の警棒を持っていた。
「急いで捜索しろ!!奴はここの生徒を人質にしている。人質には傷一つつけるな!!」
桐谷は目の前にいた5人の治安部隊の部下に命令する。
5人は敬礼すると、すぐさま別々の方向に走っていった。

「桐谷隊長・・・」

桐谷の後ろには、畑山高校の生徒である水川桃子がいた。
桃子は小柄でショートヘアーのかわいらしい姿の女子生徒だ。
「なんだ?君は?」
「人質になってる三上心一の親友です。彼は大丈夫なんですか?」
「心配はない。怪我などさせない。君は教室に戻るんだ。」
桐谷はそう言うと、目の前の道路に止めていたバイクに乗り、エンジンをかけた。
アクセルを踏むと、ものすごいスピードで走り去って行った。
「・・・・私、行こう!!」
桃子は頷き、学校を抜け出して心一を探すことにしたのだった。

**********

「待て!!止まれ!!」
住宅街を舞台に、田中たちは逃走劇を繰り返していた。
敵が何人いるか分からないが、恐らく段々と人数は増えてきている。
「どうするんですか!?」
「地下に潜り込む。ある程度敵を巻かないと・・・」
田中はそう言うと、次の角を曲がり待ち伏せをした。
そして、敵が道から出てきた瞬間!!

「うらぁ!!!」

田中は敵の顔にパンチを喰らわすと、敵は一瞬でその場に倒れた。
「トランシーバーと拳銃をとれ!!急げ!!」
田中がマンホールのふたを開けてる間に、心一は倒れている敵から言われた物を奪う。
「よし!!行くぞ!」
田中はマンホールのふたを開けると、中に入って行った。
心一も続けて入ると、マンホールを閉めて暗闇の中へと消えた。

タッタッタッタッ

マンホールが閉じて10秒後に重松は現場に着いた。
先に追いかけて行った部下は地面に倒れている。
「くそっ!!またか・・・ん?」
重松は近くのマンホールの異変に気付く。
若干、マンホールが不自然にずれているのだ。
「ここに逃げたか!!!」
重松はマンホールを開けると、急いで中へと入って行った。