ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 自殺P貯めませんか?〜犠牲者は再び現れる〜 ( No.5 )
- 日時: 2010/06/02 23:42
- 名前: Glitter ◆D7eyn7/Cvc (ID: TI5XYu0n)
第3話「自殺・疑問」
十馬「リラって・・・もしかして外人?」
リラ「いいえ、これはビジネスネームです。れっきとした日本人ですよ。こういう仕事をしているといろいろとあるんですよ。」
十馬はいろいろとは何かを聞こうと思ったが止めた。
十馬「へぇ・・・。」
リラ「ではサンプルを3錠。買う気になったらメールをください。このカードのボタンを押すとメール画面が開きます。」
十馬「普通に携帯で送ればいいんじゃ・・・。」
リラ「私たちがやっている事は違法、犯罪なんです。警察に嗅ぎつけられたら大変なんですよ。」
十馬「へぇ・・・。」
リラは十馬に錠剤を渡すと相田家を去った。
十馬「・・・試しに・・・。」
十馬は剃刀をそっと手首に当てる。
十馬「あの女・・・リラは確かに手首を切りつけていた・・・。傷口もちゃんと確認したし・・・息もしていなかった。」
十馬の腕が震える。
十馬「落ち着け・・・薬を服用していれば必ず甦る・・・!」
そして十馬は一気に剃刀を引いた。
プシャーッと血が噴出した。
十馬「これ・・・で・・・俺は・・時間・・7時・・・15分・・・。」
十馬はその場に倒れこむ。
だんだんと意識が遠のき・・・
そして・・・
十馬「・・・・・・・・・・ん。」
十馬は目を覚ました。
十馬「・・・んおっ!?おおおおおおお!」
切りつけて出来た手首の傷は綺麗に消えていた。
十馬「嘘だろ・・・これ凄ぇよ!w」
十馬はすぐにカードを確認した。
十馬「おおおおおお!1P貯まってる♪あと・・・4Pで愛菜は・・・!」
そして十馬は考え始める。
十馬「あと錠剤は2つ・・・。高いところから飛び降りれば3P貯まるんだよな・・・。でも、高いところから飛び降りるのはリスクが高いな・・・。誰かに見つかる可能性があるわけだし。15分間誰も来ないどこか高い場所・・・家のベランダからでも大丈夫かな?」
十馬はベランダに上がった。
十馬「うーん・・・庭が芝生なんだよなぁ・・・。なるべく頭から落ちれば何とか死ねるか?しかしこれもし死ねなかったらどうすんだよ・・・。」
十馬はベランダの手すりに座って考え込む。
十馬「ま、とりあえずやってみるか・・・。」
十馬がベランダ側に戻ろうとすると
バキッ!!!!!!!
十馬「・・・え。」
ドサッ!!!!!!!!!
手すりが老朽化していた為折れてしまい十馬は下に落っこちてしまった。
十馬「く、薬・・・飲んでないの・・・に。」
十馬は気を失った・・・。
数時間後、激痛によって目が覚める。
十馬「痛ぇええぇええええぇえぇっ!」
強く地面に体が打ち付けられた為十馬は足の骨を折っているようだった。
十馬「下がコンクリートじゃなくて良かった・・・。ってそんな事言ってる場合じゃねぇな。あーいてっ・・・。」
十馬はたまたまポケットに入れていたカードを利用しリラを呼び出した。
ピンポーン
リラがインターホンを鳴らす。
十馬「こっちでーす!随分早かったですね・・・。」
リラ「あら、ベランダから落ちたんですか。ええ、この近くを回っていたものですから。ところで何でしょうか?」
十馬「俺を部屋まで・・・いや、剃刀と薬を持って来てくれませんか?」
リラ「・・・まぁ!フフフフ・・・。」
リラは十馬の部屋から剃刀と薬を持って来た。
十馬「この薬を飲んで自殺すればこの骨折も手首の傷と一緒に治りますか?」
リラ「ええ、治りますよ。甦るだけでなく全ての傷が無くなります。」
十馬「凄ぇ・・・ではさっそく。」
十馬は薬を服用し、手首を切った。
リラ「おやすみなさい・・・また15分後。」
十馬は気を失った。
そして15分後
十馬「・・・。」
リラ「どうです?足の骨折は。」
十馬「凄い・・・治ってる。」
リラ「これで1錠300円は安いでしょう?」
十馬「300円で甦るってよくよく考えたら凄い事だったんだな・・・。」
リラ「薬・・・持ってますが購入しますか?」
十馬「いや、今はあいにく金が無くて・・・。」
リラ「そうですか・・・では、バイトをしてみます?」
十馬「バイト・・・?」
十馬は16になったばかりでバイトなどした事が無かった。
リラ「簡単なバイトです。それをこなしてくれればこの錠剤を1ダースお渡しします。」
十馬「1ダース!?12個もですか!?」
リラ「えぇ。どうです?やってみますか?」
十馬「是非やらせてください!」
リラ「元気が良いですね。では説明いたします。」
リラは十馬にバイトの内容を話した。
十馬「これは・・・良い事ですねw」
次の日の朝・・・
十馬「ん・・・・・朝か。6時半・・・昨日より早く目が覚めたな。今日から・・・7時限目まで授業があるんだっけかОTL」
十馬は学校へ行く準備をする。そこである事に気づく。
十馬「・・・あれ?そういえばこの部屋で手首を切ったんだよな・・・。」
勉強机で手首を切った筈だが机は全く血で汚れていなかった。
十馬「庭は・・・」
庭の芝生にも血は付いていなかった。
十馬「これは一体・・・?」
十馬は疑問を持ったものの家に鍵をかけ学校に向かう事にした。
十馬「あと3P・・・待ってろよ愛菜・・・!」
第3話 -終-