ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 自殺P貯めませんか?〜犠牲者は再び現れる〜 ( No.6 )
- 日時: 2010/06/03 14:56
- 名前: Glitter ◆D7eyn7/Cvc (ID: TI5XYu0n)
第4話「手招き」(前編)
十馬は学校に着いた。
すると
沢松「ねぇ!」
井森「・・・。」
沢松「貧乏臭がするから香水でも付けて来いって言ったよね?」
井森「・・・。」
沢松「黙ってんじゃねぇよ!!!」
井森「・・・。」
沢松「・・・放課後あの公園に絶対来いよ。」
井森「・・・。」
十馬「井森もかわいそうに・・・あっ。」
十馬は閃いた。
十馬「井森!おはよう。」
井森「・・・私に話しかけない方がいいんじゃないですか?」
十馬「え、どうして?」
井森「沢松に目をつけられたら何されるかわかりませんよ。」
十馬「俺は大丈夫だよ・・・だって・・・。」
井森「だって・・・?家が貧乏じゃないから?」
十馬「・・・。」
井森「それなりの暮らしをしているあなたが羨ましい。こう言ってほしいんですか?・・・私を馬鹿にするならいくらでもしてください。」
十馬「・・・昼休み屋上へ来てくれ。」
井森「え?」
十馬「井森に渡したい【モノ】がある。」
十馬は井森にそう伝えると教室へ入った。
聡「お、はよう。」
十馬「おう!w」
由梨香「あっれ〜?www何か顔がニヤニヤしてる〜www良い事でもあったの?www」
十馬「な、何でもねぇよwwww」
由梨香「ますますニヤニヤしちゃって〜wwwwwあ、井森っちおはよ〜☆」
井森「・・・。」
由梨香「あ、ねぇ井森っち。今日学校終わったら一緒にカラオケでも行かない?w」
井森「・・・行きません。」
由梨香「いいじゃ〜ん!行こうよ行こうよwww佳美や恵子も来るんだよ〜」
井森「佳美や恵子なんて知らない。あなたとカラオケなんて行きたくない・・・。」
由梨香「・・・。」
ガラッ!!!
教室の扉が開く。
入って来たのは慎重180cmは越えているだろう大きな男。
十馬「でっけぇ・・・何食ったらあんな大きく(ry」
聡「あの人は多分昨日いなかった鈴木昌平君だよ。」
十馬「鈴木?へぇ〜そういえば俺の隣昨日いなか・・・って俺の隣!?」
鈴木「よっ!お前らよろしくな!」
十馬「よ、よろしく・・・w」
聡「よろしくお願いします・・・。」
由梨香「よろしく〜www」
その鈴木という生徒はその風貌とは裏腹にかなり感じの良い男だった。
キーンコーンカーンコーン
チャイムが鳴った。担任の羽田が教室に入って来る。
羽田「おはようございます。」
生徒一同「おはようございます。」
羽田「それでは・・・あら、あなたは鈴木君ね。どうして昨日は登校しなかったの?」
鈴木「いや〜・・・いろいろありましてw」
羽田「いろいろ・・・ですか。でも入学式くらいは出なくちゃ駄目でしょう。まぁ、いいです。それでは昨日皆さんに貸した教科書を出してください。失くしたら弁償ですよ。貸し出しはこれ以上しません。」
生徒らは机やカバンから教科書を取り出す。
井森「あ・・・あれ・・・?」
沢村「どうしたの?い も り ちゃん♪」
井森「・・・。」
沢村「先生!井森さんが教科書失くしちゃったみたいで〜す!」
井森「・・・!」
井森は気がついた。沢村の机の上には既に教科書が出ている事、そして机の中にも教科書があるという事に。これが自分の教科書であるという事は明らかであった。だが・・・。
羽田「井森さん。失したって本当なの?」
井森「・・・はい。」
沢村「ククク・・・(小声」
羽田「仕方ないですね。教科書はこれ以上貸し出し出来ません。弁償してもらう事になります。後でお家に・・・」
井森「駄目!!!!!!!!!!」
井森の声が教室内に響き渡る。
羽田「え・・・」
井森「家には・・・電話しないでください・・・。」
羽田「でも・・・」
井森「親に迷惑かけたくないんです・・・」
羽田「迷惑をかけたくないのなら・・・どうして教科書を失くすんですか?」
井森「それは・・・。」
羽田「まぁいいでしょう。明日までに教科書を見つければ弁償はナシにします。見つけられなかったらお家に電話をします。いいですね?」
井森「・・・はい。」
昼休み・・・。
井森は十馬の待つ屋上へ。
後編へ続く。