ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 自殺P貯めませんか?〜犠牲者は再び現れる〜 ( No.8 )
- 日時: 2010/06/03 17:06
- 名前: Glitter ◆D7eyn7/Cvc (ID: TI5XYu0n)
第5話「回避・立ち聞き」
??「・・・?ドアが開かないんだけど。」
聞き覚えのある声だった。沢松だ・・・。
沢松「ねぇ剛。開けてよ。」
剛「・・・ん。本当だ。開かないな。」
沢松「鍵かかってる?」
剛「いや・・・何かつっかえてる感じ。」
沢松「ふーん・・・あんたの力じゃ無理そうね。あ、そうだ。新人君!」
陣内「は、はい!」
沢松「今日初めて来た・・・あいつ。何だっけデカい奴いたでしょ。」
陣内「確か・・・鈴木って名前かと。」
沢松「そーそ。その鈴木って奴今すぐ呼んで来てよ。」
陣内「え・・・何故?」
沢松「馬鹿ねアンタ。あの筋肉野郎ならこんなドア簡単にこじ開けられるでしょ!」
陣内「あ、そうか・・・。」
剛「ククク・・・」
陣内「くっ・・・」
陣内は剛を睨み付けた。
そして鈴木を呼びに行く。
剛「あいつ睨み付けたぜw」
沢松「・・・ねぇ剛。」
剛「?」
沢松「もしあたしがまた・・・自殺に追い込んだらもみ消してくれる?」
剛「もちろん♪いくらでもマ・・・いや、婆に頼んでやるよw」
沢松「頼もしいわね♪」
剛「だろ〜?w」
沢松「アンタじゃなくお母様よ。」
十馬はその会話をドア越しにずっと聞いていた。
ドアノブには井森の遺体がぶら下がったまま。
十馬は必死に開かないように井森の遺体ごと押し付けていた。しかしあのゴリマッチョ鈴木が来たらオシマイだ・・・!俺の力だけじゃ・・・。
沢松「遅い・・・何やってんだか。」
剛「俺が様子見てこようか?」
沢松「いーよ。こういうのは新人君にやらせるべきなの。」
剛「・・・ところでさ。」
沢松「何?」
剛「あいつの・・・素性は調べたのか?」
沢松「めんどくさいから別に・・・。でも何で?」
剛「いや・・・」
沢松「井森と比べてみなよw貧乏人じゃ制服なんか買えないってwww」
剛「・・・。」
沢松「あ、もしかして妬いてる?w」
剛「馬鹿!そんなんじゃねぇよ!」
沢松「wwwwwwwあ、新人君!」
十馬「・・・!」
十馬の心臓が激しく鼓動する。
鈴木が一緒じゃない事を祈るばかり・・・。
沢松「遅かったじゃない。」
陣内「すみません・・・。体育館にいたんですよ・・・」
鈴木「で、何だよ?俺に何か用か?」
十馬「・・・っ!」
十馬は絶望した。
この扉の向こう反対側に・・・鈴木が・・・。
ここまでか・・・。この状況を見られたら俺に疑いがかけられる・・・。井森がこのまま目覚めても何故目の前で自殺行為を見ていたのに助けなかったのかと責められる・・・。
沢松「この扉何かがつかえてて開かないのよ。こじ開けてくれる?」
鈴木「・・・駄目だ。」
沢松「・・・は?」
鈴木「もしドアが壊れたらどうすんだよ。」
鈴木はそう言うと階段を降りて行く。
沢松「ちょっ・・・え、あの・・・ねぇ!・・・何なのよアイツ・・・!」
剛「ああ見えて意外としっかりしてんのなw」
沢松「何笑ってんのよっ!もういいわよ!!!」
沢松は怒り心頭で階段を降りて行く。
剛「そんな怒るなよwはははははww」
剛も階段を降りて行く。
陣内「はぁ・・・。」
陣内も階段を降りようとした・・・その時。
ガタッ!
十馬「・・・!井森ッ・・・(小声」
井森「・・・うう〜・・・あ、相田くん。」
十馬「し〜っ・・・(小声」
井森「え・・・あ、はい(小声」
十馬「今沢村たちが来てた(小声」
井森「えっ、じゃあ・・・」
十馬「いや、俺がお前ごとドアを押さえてたから何とかなったよ。もう行ったかな?」
井森「ドア・・・開けてみますか?」
井森はそっとドアを開けた。
井森「・・・誰もいないみたいです。」
十馬「良かった・・・。」
井森「あ、カード見てみますね。えーと・・・あっ!5P貯まってます♪」
十馬「おおお・・・。羨ましい。」
井森「これで・・・あいつに大恥をかかせられますね♪」
十馬「そうだな・・・w」
井森「Pを使う を選択っと・・・。」
十馬「どんな大恥をあいつはかくんだ・・・?」
井森「さぁ・・・。」
十馬「あ、そろそろ昼休み終わるぞ。」
井森「そうですね。教室に戻りましょう!」
十馬が屋上のドアを開けると誰かが一人その場を立ち去った。 ・・・陣内だった。
陣内「・・・そういう事か・・・w」
陣内は階段の陰に隠れていたのだった。
その事に十馬と井森は気づいていない・・・。
第5話 -終-