ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 人、人、人。 オリキャラ募集 ( No.19 )
日時: 2010/06/07 16:49
名前: 煌謎 ◆vBOFA0jTOg (ID: 3r6DhwLS)

▼Scene04 「修羅場」


─── グ  シ  ャ  ッ  ズ  シ  ャ  ッ 


気味の悪い音と共に飛び散った、血。
僕は其れを何でもないように受け、拭い取る。

振り向き、再び向かってくる敵へと刃を向ける。
返り血を浴びた髪の毛が、風によって靡いた。

「ぎゃぁぁあ!!」

彼方此方から、人であった者の断末魔が響いては消えてを繰り返す。
噴き出した血で、辺り一面真っ赤に染まっていた。

今日も依頼により、ある組織を壊滅させる為に僕等が動いていた。
今正に、 抹消行為を行っていた処だった。


「うわぁぁあ!!」

まだ幼き子供が、目の前で行われている抹消行為に恐怖の声をあげる。

「おい、子供が居るぞ! 奴等の見方かもしれん。殺せ」

「うぁぁあっ!」

しゃがんだ侭、恐怖でギュッと目を固く閉じる子供に、刀が振り下ろされる。
しかし、其れは僕の黒錬によって阻止される。

「アンタ等の相手は僕等でしょ? 其れとも、僕等じゃ相手に為らないとでも?」

敵の刀を阻止している為両手が塞がれた僕に、馬鹿な男達が一斉に斬りかかる。
が、僕は地を蹴って、素早く蹴りを入れていく。
あまりにも早い攻めに、男共は成す術もない侭血塊に姿を変えていた。

「僕に殺されたいのは、誰?」

僕は庇った子供を抱き締めた侭、凍てつくような狂気の瞳を標的に向ける。
恐怖に言葉を発せない標的共に狂気的な笑みを浮かべながら、じりじりと死の淵へ追い込んでいく。

此の子供は目撃者だ。
でも、僕は女子供無闇に殺さない。
彼等が僕等の仕事を邪魔するようなら、容赦なく殺す。

其れが、僕のポリシーだった。


取り敢えず、此の子供を安全な場所に非難させる為に安全地帯はないか模索する。
少し歩き回って小さな窪みを見つけて、其の中に子供を押し入れ自分達が去るまで決して出てこないようキツく言いつけた。

「お姉ちゃん有難う」

「……負けないで。生きて」

子供の言葉に、微笑んで応える僕。
あの子が隠れたのを確認してから、何事もなかったかの様に其の場を立ち去り、又抹消行為が再会される。


─── ズ  シ  ャ  ッ  グ  シ  ャ  ッ


俺と途中で合流した乙霧は、血の道を作りながら奥へと進んでいく。
依頼を果すだけの為に。

「死ねぇぇえ!!」

死にぞこないの虫けら共が、僕に刃を向けて詰め寄る。
冷たい瞳は更に冷気を帯びる。

「あはは……」


─── グ  サ  ッ  ビ  チ  ャ  ッ


狂気に満ち溢れた笑い声が辺りに響く。
其の場にいた誰もが背筋が凍った。
僕は死体から溢れ出た血の海の中で、狂気の笑みを浮かべる。

「乙霧、何人殺った?」

「200弱やと思う」

「何だ。もっと頑張りなよ」

「そういう雅焔は如何なん?」

「576……今ので7」

言葉短く交わすと、互いにニヤリと微笑する。
ザシュ、と僕の手刀が標的の胸を貫く。
乙霧も三人がかりで攻めてきた標的を、片手で振り払う。
肉が断ち切れる音がした。


「今日も簡単やな。仕事」

「うん。つまんない」





















「もっと、骨のある奴は居ないのかな」