ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 彼女は死体愛好者 ( No.2 )
日時: 2010/06/19 16:05
名前: 月兎 (ID: iEydDqYB)

第一話「僕の独り言」

—ああ、違うのか。
 そうか…そうだった、僕はすでに狂ってたんだ。
 なんてことはもう知ってたりもして…—

頑張れば報われるなんて今まで生きてきた中で一度も思ったことなんてない。
僕は世界に絶望していた…

「死にたい」
そう言っては「母」を泣かした。
そんな残酷な自分がいる世界を僕は嫌う、けど目の前の「母」が自分のために泣いてくれてる…とは思えなかった。
僕が「母」に持って抱いている感情は「無」

「父」という名の人物の虐待が始まったのはずっとずっと前のことなのに、「母」はそれすら知らなくて…地獄の5年間だったのに目の前の「母」はずっと笑ってて。
「死にたい」なんていう前に殺されかけていたのに、何も知らない「母」

でも、それでいいんじゃないかって思う。
理由?…なんてものはないけど、言って何が変わるのか…「母」が壊れてしまうだけなんだと分かってるから。

だから、、、僕は壊れたんだ。

「母」なんて言葉はただの飾りに過ぎない

僕はいじめられてるわけでもなくて、何不自由なくてどちらかと言えば学校は好きだ。
「死にたい」
でも僕は独りで、誰かといても、駅のホームにいてもどこにいても心のどこかで独りを感じてた。
僕は罪を犯したんだ。

このとき初めて気づいたわけだけど…
何もかもが遅くて、その罪すら分からないなんておかしな話だったり。

二度と僕は独りから抜け出せない…
これも勝手な決めつけだけど。

それでも、まだ軽い気持ちで「死にたい」と自分に言える間は、平凡に毎日を過ごしたい。

そして平凡の中で消えていくように死んでいきたい…
それが今の生きてる理由だったりする。

だけど、やっぱり、僕の人生は上手くは進んでくれない…平凡は長く続かなくて、僕の目の前から突然消えてしまった…