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Re: 死体愛好者と正しい死に方 ( No.4 )
日時: 2010/06/22 17:25
名前: 月兎 (ID: iEydDqYB)

第二話「親友と僕」

—空っぽの心、汚い・・・紅くドロドロした血の騒ぎ。
 全部全部過去においてきた、のに。
 なんでだろう、心のどこかでそれを欲している—

僕が平凡で孤独の人生でも、影でも、やっぱりどこかで光を探していた。
そんな迷い子だった、少し前・・・
であったのはクラスの人気者でいつも笑顔の愛情に満ちた、そんな僕と正反対の「彼」
僕は「友人」なんてもの自分から作ったことがなかったから、けして自分の中では「友人」だとか「親友」だとかいう言葉は出さなかった。

けど「彼」とは「友人」でありたくて・・・

それに「彼」は
「俺たち親友だもんな!」
っていってくれて・・・そのときすごく嬉しかったのを覚えてる。

「親友」という名目の、正反対の「僕」と「彼」

なんでも相手のことを知ってて、話し合えたし・・・「彼」だけだった自らのことをすべて話したのは。

だから「僕」は「彼」が・・・あの女の子を大好きだったのを知ってたんだ。

「僕」がいうのもなんだけど、本当に大好きで・・・ずっとずっと彼女の話をしてて・・・「彼」もまた壊れてたんだ・・・

あーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。

今、「彼」がいたらどんなに楽しいんだろう?

後悔してる、「彼」に「親友」として言い放った最後の言葉—

そして、今僕の「親友」だった「彼」はいない。

これはほんの少し前の話。

でも僕の心には残ってなくて、何も思い出せない—