闇と獣と凡人と 第二章「そ、そウだよ。わかって貰えば何も問題無イから」……なんと言うか、二人ともしどろもどろになってしまっている。俺が謝るのは二人にとってかなり想定外だったらしい。それから数秒程の沈黙が流れた後、犬神が大義そうに咳払いをして、気まずそうにこめかみの辺りを人指し指でかきながら仕切り直した。「あー……とりあえず、一人で行く事に納得してくれた、と理解していいのか?」「ああ。だから集落の場所を教えてくれ。早速今から向かってみるよ」