PR
ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: DEATH GAME ( No.34 )
- 日時: 2010/08/02 12:54
- 名前: ガイ (ID: HQL6T6.Y)
第13話
第2ステージは橋渡か……。名前で判断してはいけない。第1ステージのように、必ず死者は出る。どんなゲームが待っているのだろうか。
声”は話を続ける。
『ルールを説明します。あなた達はこの部屋を出たすぐにある、長さ100mの橋を渡ってもらいます。それだけです』
それだけな訳がない、柊斗は思った。絶対何か罠があるだろう。
『では、扉の中へ進んで下さい』
当たり前だが、“声”に対して逆らう奴なんて一人もいなくなった。誰も殺されたくはない。
一同は重い脚を引きずりながら、ぞろぞろと前へ進んでいった。
中に入った彼らは息をのんだ。
そこにあるのは橋……と言えるのだろうか。なぜなら、細すぎるのだ。細い鉄骨があるだけと思えばいいだろう。その下は闇。終わりが全く見えない。その上、明りは薄暗い蝋燭だけ。人の顔なんてぼんやりとしか見えない程度だ。
これを渡れだと?
そんな時、頭上から“声”が聞こえた。
『ただ橋を渡るのではないということには気づきましたね。そうです、橋は直径10cm。丈夫に造ってあるため、折れる心配はありません。ただしこの橋には、高圧電流が流れています。皆様の靴は特別、電流が流れないようにしてありますが、手で触ると気絶して奈落の底へ落ちちゃいます。イコール死です。また制限時間は30分です。そういうことで、気をつけて渡りましょう』
そこで“声”の説明は終わった。
100m先では、タイマーが残り時間を減らしているのが見えた。
あせりと恐怖。それに第1ステージでの疲労。それが邪魔をして、なかなか前へ進めない。
……どうする……どうする……。
PR