ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 神様ハ裏切リ者 ( No.12 )
- 日時: 2010/06/21 21:18
- 名前: 癒玖刃 ◆IYbi.dCFgs (ID: Iohw8dVU)
「あ!お帰り!」
「た、ただいま……でいいのかな?」
私は戸惑いながら言った
「あ、無限の館この書類を持って行ってきて〜お願い!」
100枚以上積まれた書類。
「う、重い……遊音〜!軽くできない?」
「きょうは〜もう〜ムリ〜」
「で、魅紅羽さん!無限の館ってドコ?」
「ここのとなりのことです。」
あ、たしかに白い建物が見える。あそこが無限の館……
「いきましょ……」
またこけた。天然にもほどがありますよ。魅紅羽さん
「で、ここが無限の……館?」
「そうですよ。」
見るからに私より年下ばかりだ。たまに同い年くらいの子がいるくらい。
「アナタたち誰?」
ココに来て初めて話しかけられた。私と同じくらいの女の子に
「私たち?私は深礼。あっちにいるのは魅紅羽で和服の子は遊音。そこの男は檜玲」
簡単すぎる説明だけど大丈夫かな?
「そう。俺はNo29、フロウ エヴァル レジェンド。
フロウと呼んでくれるとありがたい。」
「えっと、フロウって女の子だよね?
あと、その眼帯は何?」
「ああ、俺は女だ。だが此処は性別などは問わずに実験材料にされる。俺の左目も材料。バシリスクの目を移植されたんだ。だから、いつもこうして隠している。」
「材料?そんな言い方しないでよ!」
つい怒鳴ってしまった。恥ずかしい……
「だって、人は人だよ!?フロウもフロウ。
だから、ね?私に見せてよ。」
「俺の目で睨まれると死ぬんだぞ!?正気か?」
「ええ。いいわ!死んだって。」
そういうとフロウは眼帯をはずし始めた。
取ったときは少しびっくりしたが慣れてきた。
「どうせ、こんなんだ。見るのも無駄だろ?」
「綺麗じゃない!?赤い瞳って羨ましいわ。
私の家族は皆赤色だったけど、私だけ青色。」
「ほ、本当に言ってるのか……?
俺、綺麗だなんて初めて言われたよ……
どうしよ、目から涙がとまらないよ……」
私も動揺して一緒に泣いた。