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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Episode5 クレハ戦闘魔法魔術第6学院 ( No.23 )
- 日時: 2010/06/25 17:05
- 名前: 禰音 鏡幻 ◆kaIJiHXrg2 (ID: cYSZrqDn)
「え〜…と言うわけで、黒鳶 流さんが入学しましたので皆さん、殺さぬように」
酷く歳をとったヨボヨボの今にも倒れそうな先生が間席に座った生徒に言った。
しかし、その前の殺さないようにって、何だよ?
どうも、この学校にマトモな教師は1人たりとも居ないらしい。
あの男に職員室に連れて行かれ、事情説明の間中ずっと周囲を見ていたが、
ある教師はシルクハットを被ったマジシャン姿、
またある教師は猫の仮面をした金髪が綺麗だが不振な教師、
そしてこのただの爺さんにしか見えない教師。
例を挙げればどれだけでも上がるが、
今はこの位にしておこう。
私は指名された一番後ろの席に着き、席の中に入れてあった教科書を出した。
この学校は、教科書を本人に渡すのではなく、机に入れておく方式のようだ。
「では〜…授業を…ゴホゴホッ!」
授業を始めようとしたとたん、
あのヨボヨボジジイが血を吐いて倒れてしまった。
回りの生徒は心配せず、何事も無いかのように教師を見下ろしている。
「大丈夫ですか?」
周りの空気で言いにくいが流は思わず心配して声を出した。
すると、そのままピョンッと飛び起き上がりこちらを見て笑った。
「なぁに、年寄りジジイの悪戯ですよ」
そう言うと先生は授業を始めた。
縁起でもない悪戯は止めてほしい、
この学校、慣れそうに無いな。
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