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Episode24  戦闘訓練【測】         ( No.65 )
日時: 2010/07/12 16:02
名前: 禰音 鏡幻 ◆kaIJiHXrg2 (ID: cYSZrqDn)

驚いた、襲ってくるモンスターたちは皆、
流れの見たことも遭遇した事も無いようなモンスターだけだが、
何処かで聞いた様な、見たようなものばかりだ。

「サイクロプスにドラゴンにゴーレムに大蛇、あと細かいのが色々。そしてヴァムが奥に居るから辿り着けということか、小手調べ…測られてるみたいね」

愚痴を言いながら手近にあった、と言うか居た、
サイクロプスの足を掴み上げ群れに投げつける!
サイクロプスは大きい、身長は今投げたのは小さい方だ、2mしかない。
今、流の前を身長7mほどのが塞いでいる。

「まーた…でっかいね」

そう言うと反応したかのように大木の様に大きい棍棒を流目掛けて振り下ろす!
ギリギリ回避は出来たものの、床が抜けている!
喰らったら明らかに危ないし、確実に死ぬ!
それを覚悟の上で、相手に近づく。
距離をとっていると、進めない上に相手の棍棒が当たりやすい!近づくべきだ、とにかく…近くに!

「何物騒な物振り回してるの——…よッ!」

その言葉と共に流の強烈な蹴りがサイクロプスの顎を捉えた!
顎は弱点の一つだ、生物の大半にこの攻撃が有効!
脳震盪を起したのか、
デカイのは倒れると他のモンスターを巨体で潰し、道を作った。

「ラッキ!」

そう言い進むと、正面に誰か…居る…?
ステージの上に黒いマントのようなものがヒラヒラと漂っている?
そのマントのようなものは、流から見える位置に来ると中から無数のモンスターを吐き出す !?
そのモンスターは…小さな龍の群れだ!
色とりどりの小さな、小さなと言っても30㎝程はある龍の群れが流に襲い掛かる!

「今度は…お手上げって言いたいけど手はあるよ!エア・ロック!」

流の得意としている空気ブロックで龍1匹1匹を捕まえ、
翼を拘束すると前に進む。
サイクロプスのときもこれをやればよかったな、
何で思いつかないんだろ?
そんな疑問をよそに、ヴァムまでの距離、約20m。
この体育館は全長60mある、何故ここまで大きいのかは気になるが、
今はその大きさを考えるよりも、
最後の襲ってきたマフラーから下の体無し女を相手取るので精一杯だ。
それに、この女…強い!

「私に物理的ダメージは無いといって良いよ、魔法攻撃してきなよ?」

「言われなくても…エア・ロック!」

「チック・タック」

空気ブロックで拘束する!
しかし、拘束する途中で逃げられた!
瞬間移動か!

「エア・スライサー!」

凄まじい切れ味を誇る空気の刃を無数に飛ばす!
それも、あろうことか間を縫って飛んでいる !?

「だ〜か〜ら〜さッ!物理攻撃は…!」

「エア・ロック!」

やっと捕らえた!
その直後、勝手に魔法が解け、空間を捻じ曲げるかのようにヴァムが現れた。

「測定は終了、次のステップは属性魔法、つまり得意としている魔法を磨く工程ですよ」