ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Episode31 敵地制圧戦【始】 ( No.80 )
- 日時: 2010/07/22 09:32
- 名前: 絶櫨 ◆kaIJiHXrg2 (ID: aeLeTDX9)
時はさかのぼり、流達が本社ビルを出た1時間後。
場所は最上階、社長室。
「君達、精鋭を読んだのは他でもない。ヘキサリア社の壊滅及び、その後の世界政府壊滅活動に関することだ」
ビルの窓から見えるヘキサリア本社ビルを見つめるようにサタンが言うのを、リバーシ、千里、忍の3人と、今までに任務に出ていた3人のまったく知らない金髪の青年が仕事内容を聞いていた。
「ヘキサリアを我等が潰せば政府は確実に我々だと気が付くであろう。よって、今の地位を盛大に叩き壊す。魔王の運営する死の会社としてな」
その言葉に忍が反応する。
「今の会社って……リストラ考えてやれよ?」
「心配は無いさ、この会社へ来なければいけない様呪いを掛けられていた事にする。すれば社員達は逃げたい時にいつでも逃げられる、それに我の後ろにはまだ魔界の住民達が居る、戦力は関係ない」
一者温厚なサタンの口調が一気に冷徹に豹変する!
温厚なサタンのみを見て来た者にはとても想像が付かぬまでに!
そこで、やっと青年が口を開いた。
どうもサタンの豹変に動じていないらしい、とても落ち着いた冷静な口調だ。
「政府はどうする?貴様の狙いはそこだろう、手始めに会社、次に他社の壊滅。で?政府は如何するんだ?取りあえず主要な都市は壊滅させるべきだろう、政府の阿呆と同じ考えの者の住む都、そこの人間を消さぬ事には政府を倒した所で再び別の政府が復興するぞ?」
青年の口調は、サタンと同じ、実力者の骨頂とでも言う口調だ。
それなりの実力者の登場、そこからの絶対的強者の登場、つまり3人は捨石……?
その考えを見透かしたようにサタンが更に冷酷な口調へと変貌する。
流石は魔界の王だ、何処までも冷酷、何処までも非常な性格は、このような局面で完全に適切な措置を取ることが分かって使っている。
「我は貴様等を仲間だとは思うが、助ける気など毛頭無い。戦場では仲間を助けると言う行為が何の意味もなさない。何度やっても出来ない事は、出来ないままでいい、それは生きていくうえで真に必要な事ではないからだ。生きてゆく事も、これに当てはまるのだ。では、お喋りはこの位にして行くとしよう」
4人を従え、サタンは社長室を後にした。
その夜、社内では警報がなり続けた。
"敵が侵入している"と。