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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Episode32 敵地制圧戦【崩 】 ( No.81 )
- 日時: 2010/07/22 09:18
- 名前: 絶櫨 ◆kaIJiHXrg2 (ID: aeLeTDX9)
5人は、今ヘキサリア社本社ビルの巨大な門の前を巡回する屈強な警備を、あろうことか一撃で殺し、門を一瞬にして突き崩した所だった。
周囲に砂埃が舞い、それが良い感じで5人の姿を隠し、侵入を容易にさせた。
「侵入後、出合った魔術師を皆殺せ。後で魔術師教育をされ、兵を増やされては厄介だ。再復興しかねん」
その言葉の合間にも、次々と向かってくる……ではなく、通り道に居た作業員を草を刈るかのごとく大鎌で首を刈り、殺していく。
普段の温厚さに押し込められ、増幅した悪意は、その悪意を知っている物ですら恐怖させる。
例え、それが見方であると分かっていても!
早くも5人はメインコンピュータールームを制圧し、ビルのシャッターから電気まで、様々な権限を封じる!
そして5人が散り、その内の1人、サタンと同じような口調の青年の行く手を翔が阻んだ。
「こんな事して何になるんだ、良いヤツだって居るんだぞ……?」
余りにも悲しそうな声に対し、青年の口調は冷え切っていた。
「良いヤツだっている……?フン、かつては俺もその"良いヤツ"の1人だったよ。その所為で、回りに騙され、殺されかけ、濡れ衣を着せられ……。そんなヤツも、この世の中では認められない。認められるのは力のみ!我が名はアレス、人殺しの神だ」
その言葉と同時にアレスは翔に攻撃を仕掛ける!
ゼナには若干劣るが、その分パワーは格段に高い!
その拳がビルの壁を叩き崩し、150階建てのビルの139階から上を崩した。
「俺も、善人として生きればそんな考えを持ったかもしれないけれど、おれは生まれながらのマイナス人間なんでね。どうも共感できないな」
「そうか、ならば死すが良い」
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