PR
ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Episode37 実戦【幻】 ( No.89 )
- 日時: 2010/09/13 16:00
- 名前: 絶櫨 ◆kaIJiHXrg2 (ID: NN.yKTYg)
切り倒され高さが焼く半分になったビルの中を走り回る事数分間、流の目の前を前回も出てきたトラウマ的モンスターが道をふさいでいた。
そう、あの時の巨大クマムシである。
こいつに至ってはきりつけても剣が負けるほど硬く、高熱、低温下に置かれようとも答えないタフさと巨体の割りに異様に早い足が厄介だった。
「いや〜、何でまだ生き残ってるのよ!」
流はゆっくりと後ずさると、その音に気が付いたかのようにクマムシは目の無い顔を向けた。
どうやらこいつ、
「音に反応してる……?」
反応の対象は音らしい。
ためしに、手近なコンクリートの破片を反対側へと投げつけるとそっちへ走っていった。
「びっくり——…」
その安息もつかの間、流は気が付くと巨大クマムシの大群に周りを囲まれていたのだ。
だが、大丈夫だ、音を立てなければ……。
そんな考えなど露知らず、クマムシたちは流を多い、視界を埋め尽くすと消えた。
「消えた——!」
周囲の計s期が巨大木の幾つも立った森と化している?
……翔だ。
今どこかで私を見ている……!
「幻とは恐れ入ったよ」
PR