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　序章　〜I am death〜

　俺は今、死んだらしい。

　よくわからないけど、交通事故のようだ。周りに血が広がっている。
　たくさんの野次馬が来て、写真なんか撮っている。

　——みんな、面白そうだなぁ——

　羨ましかった。
　こんなに珍しい、事故の写真を撮ることができたのだから。

　でも、それは羨ましい、ではなかったようだ。

　自分が死んだ、本当の原因は、俺が「臆病」だったから。

　母の腹。
　生まれ方。
　運命。
　そんなこと決められないなんて、小学生でもわかる。

　だったらせめて、「■■」だけでも、決めさせてくれよ。

　「臆病」な自分を認めるから。
　自分が愚か者だって認めるから。