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Re: 題名募集中! オリキャラ募集中! ( No.7 )
日時: 2011/03/22 10:12
名前: 亜倉歌樹 (ID: BA35VKfF)

 ジュイは教室に戻って、HRでショックを受けた。
 シオはこの教室に転入してきたのだ。
 イラつく顔の担任教師は、黒板に彼女の名前をチョークで書いた。

「えー。さっきも彼女自身が言っていたが、稲木紫央さんだ。みんな仲良くしてやってくれ」

 クラスの全員が返事をしたと思う。ジュイを抜いて。

「ん、縁桐。どうした、具合でも悪いのか」
「いえ…平気です」

 声をかけてきた教師の声をぶっきらぼうに受け流す。はっきり言えば、本当に気分が悪かった。
 理由は、シオの目線がそのまま脳に刺激を与えているように感じたから。

 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 〜 

 シオが速足でどこかへ向かっている。ジュイは今、シオを追尾していた。
 それは、入学式が終わり、帰るときだった。
 ジュイが教室を出ると、シオが窓側に立っている。
 窓に何があるのかと離れて覗いてみると、カラスがそこにいた。

「出たか。めんどうな奴だな。わかった、前回の『罪切り』失敗のし返しも兼ねてさっさと行く」
(つみぎり?)

 ジュイはシオの言葉が気になった。カラスに向かって話しているような言動も気になったが。
 シオが振り返ったため、ジュイは何事もなかったようにスクールバックをあさる仕草でごまかした。
 そして現在に至る。

(あのカラスもだけど、稲木は怪しすぎる。いったい何処に向かってるんだ?)

 そのまま行くと、シオは住宅街の角を曲がる。
 ジュイもそれを確認し、しばらくたってから角をまがった。そして。

「おわ!?」

 ジュイは曲がり角に隠れていたシオに胸倉を掴まれたのだ。紅い目が爛々としている。

「さっきっから追いかけてきてるのは分かってんだ。目的としては、あたしが言った『罪切り』についての
意味調べってとこかい?」