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Re: ━ESP━『エスパー』戦場東京編♪ ( No.150 )
日時: 2010/07/25 11:08
名前: 遊太 (ID: KF4wky37)

43【東京襲撃 第1時能力大戦の開戦】

渋谷109の屋上から、受刑者300名を引き連れたバエル達が飛び降りた。
「アモンは杉並区、マルバスとカイムは港区、シャックスとエリゴス卿は目黒区、アガレスは中野区だ。受刑者達を引き連れ、東京を破壊しろ!!!」
バエルの命令で、5グループにその場から散らばった。


ダン!!!


アガレスが地面に着陸すると、周りを歩いていた一般市民はアガレスの注目した。
「なんだ?ヒーローショーか?」
「映画の撮影・・・?」
ギャルやサラリーマンはアガレスを見ながらつぶやく。

「中野区・・・むこうか!!」

アガレスが体を灼熱の炎に変えた途端、周りに集まっていた市民は悲鳴を上げた。

「ば、ばけものだ!!!に、にげろぉぉぉぉ!!!!」



「きゃぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!!」



「うわぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!!!」



渋谷の街は、一瞬で空気がガラリと変わる。
しかし、アガレスはそんなことを気にせず。そのまま中野区の方へと炎になって飛び去った。


**********


世田谷区 百宮学園高校


2時限目になり、天馬は数学の授業を適当に受けていた。
将と七海とカラオケに行きたくてしょうがなく、もう授業なんてどうでもよくなっていた。
「あ〜ぁ・・・カラオケ行きたい・・・・」
会社は引っ越し途中で行けないが、第2の東京支部は行ってみたい。

「天馬、授業も終わるし、次パソコンルームに移動だから用意しよ。」

七海はまだ、授業が行われているにも関わらず、次の授業の準備を始める。
まあ、みんなも次の授業の用意をしているが・・・。
天馬もみんなにつられ、次の授業の用意を始めた。
その時だった。


ドォォォォォン!!!!!!!!!


突然の轟音に、天馬は耳を塞いで外を見た。
クラスの全員、いや、学校中が轟音が聞こえたグラウンドを見る。
「なんだ・・・・あいつら・・・・」
グラウンドの真ん中に、フードを被ったルシファーであり元千葉支部社員の荒井がいた。
さらに、荒井の後ろには50名ほどの受刑者がいる。

「あ、荒井さん・・・・・」

天馬はルシファーを見ると、唖然としてしまう。

「みんな!!裏口から逃げて!!」

担任がクラスに呼びかけ、生徒達はすぐさま教室から飛び出して行く。
しかし、天馬は窓から飛び降りて地面に降りた。
「天馬!!」
天馬が上を見ると、将と七海が驚いた表情で天馬を見ている。
「逃げろ!!俺も後から行く!!」
「・・・・・分かった。」
「は!?わ、分かったって・・・お、おい!!」
七海は天馬が超能力者だと知っている。
将を強引に引き連れ、そのままほかの生徒達と避難して行った。


「久しぶりだな・・・・天馬。」


ルシファーはフードを外し、天馬と目を合わせた。
天馬の心は、裏切られた絶望感ともやもやの気持ちが入り混じり訳が分からなくなっている。
「荒井さん・・・・どうして、裏切ったのですか?」
天馬の率直な疑問はそれだった。
なぜ、強く男気のある荒井が裏切り者なのか。
「お前には一生分からない。知りたければ、俺を倒せ。」
荒井はそう言うと、腰に付けている剣を手に取った。

「死刀‘天堕愚魔’」

死刀と呼ばれるその剣は、刀身が4つある奇妙な形だ。
「お前らは、世田谷区を破壊しろ。行け!!」
ルシファーが命令すると、受刑者達は歓声をあげて百宮学園から飛び出して行った。

「天馬、勝負だ。」


「・・・・・分かりました。」


天馬は両手から炎を出す。
そして、両者は相手に向かって走り始めた。