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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: ━ESP━『エスパー』24話うp♪ ( No.88 )
- 日時: 2010/07/10 11:16
- 名前: 遊太 (ID: KF4wky37)
第1部最終話【家族の元へ】
会社から出た天馬と算介は、それぞれの家路へと向かっていた。
「天馬、どうする・・・・?」
「どうするって・・・何もできないじゃん。また、昔の生活に戻るのか・・・」
天馬は大きなため息をつきながら、青い空を見上げる。
2人には何もできない。
最早、普通の生活に戻るしかできないのだ。
「何かあったら、俺の携帯に電話しろ。」
算介はそう言いながら、天馬に電話番号の書かれた紙を渡す。
「うん。ありがとう・・・」
算介は笑顔になると、道路に向かって手を上げタクシーを止めた。
「じゃあな。次は、会社で会えたら会おうぜ。」
「さようなら。」
算介は天馬と握手をし、タクシーでそのまま家へと向かって行った。
天馬はそのまま歩き続け、ふと亜樹のことを思い出す。
思えば、亜樹と最後に会ったのは移送任務の時だ。
最後くらい、挨拶はしたかった。
「あ〜あ・・・これで、また元に戻るのか・・・」
今は夏休み。学校の課外授業でつぶれるだろう。
会社に戻りたいが、もう無理か・・・・。
「木枯先輩、俺、どうしたらいんだろ・・・」
天馬は紅月の笑顔を思い浮かべ、再び涙を流す。
「強くなろう・・・誰にも負けないぐらいに・・・」
第1部.....完結
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「それでは、終わりを始めようか。」
東京のとあるビルから、渋谷を見下ろすアガレス。
その後ろには、紅月を殺した最年少の魔将シャックス、タキシードを着たアモン。
影を操り、移送車を奪ったシャドウにSPの様な恰好したマルバスが立っていた。
「我々は選ばれし者なのだ。東京を占拠し、世界を制す。」
アガレスは両手を上げ、太陽に視線を移す。
「さぁ、始めよう。ブラックステージの幕上げだ。」
世界に復讐を________
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