ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 空想楽園依存症 ( No.13 )
日時: 2010/06/27 21:18
名前: 彗彩花 ◆vnMt3fk8bc (ID: nSk9Dupy)
参照: ( ゜∀゜)o彡゜えーりん!えーりん!




「は〜い、ここテストでるからね〜」

現在4時間目の授業中。教科は・・・聖書。

一応学校名に聖とつくだけあって、こんなだるい授業がある。


あ〜・・・それにしても眠い。


周りを見渡すと机と睨めっこしてる人多数、突っ伏してる人大勢。
4時間目+聖書の先生の話し方が眠い で、ほとんどの人が寝てる。

有栖は寝てないよなーーーーって寝てるしっっ!

見事に机とキスしてました。はい。

でも私は寝ちゃだめだ。

手の甲にシャーペンの芯をブスブスとさして眠気を払うも空しく、10秒後には私も机とキスしていた・・


***

キーンコーンカーンコーン・・・

チャイムの鳴る音で私は目が覚めた。

結局寝ちゃったのか・・・

その時ーーー

「散乃おおおおおお!昼飯食うぞオオ!」

はい。一瞬で眠気が吹き飛びました。

「は〜や〜く〜食べようよおおお・・・」

「はいはい。机くっつけて。」

「ほーいっ」

ガタガタと机を動かし、有栖と私は向かい合う形になってお弁当を食べる。

お弁当の中身は・・・

「わわっ!散乃いいなぁ〜!」

ハムとツナとレタスのサンドイッチ、タコさんウィンナーなど、とても色鮮やか。

「有栖のは?」

私はお弁当箱を覗き込む。

「質素でしょう。」

お世辞にも豪華とはいえないものだった。
白御飯にゴマ、梅干しのみ。

「ほら、ウチん家って母さんいないから。それに最近父さんの仕事がうまくいってないみたいで。」

「そっかぁ・・・」

「でも私は元気だよっ!」

そう言って有栖が腕を上げた時、私が見てしまったもの、それは・・・

多数の痣。

よく見ると、指などにたくさんの絆創膏が貼ってある。

「有栖、あんたちょっとまさか・・・」

有栖は慌てて痣を隠した。

「この前の掃除のとき、物が沢山落ちてきて・・・」

「いや・・・そんな痣じゃないでしょう。それに絆創膏・・・」

「ササクレだよ。最近乾燥してるから。」

明らかに嘘を吐いているのは明白だった。

「え、違うでしょ。それ、虐たー・・・」

「御飯硬くなっちゃう!早く食べよっ!」

私は呆然とする。
有栖は虐待を受けてるのではないのか?
でも、それにしては明るい。

やっぱり違うのかな・・・?

「ほらっ!早く食べないとウィンナー取っちゃうぞおおお!」

「とらないでよぉ!じゃ、梅干しもーらお〜」

「あ、酷い〜〜〜!」

「お互い様でしょ〜」

ワイワイと笑いながら食べるお弁当はとても美味しかった。

このとき、私は知らなかった。

明日は違う世界になっているということを。