ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 空想楽園依存症 ( No.14 )
- 日時: 2010/06/27 21:45
- 名前: 彗彩花 ◆vnMt3fk8bc (ID: nSk9Dupy)
- 参照: ( ゜∀゜)o彡゜えーりん!えーりん!
蓋をしめた箱の中に入っている猫
それは生きているのか
それは死んでいるのか
はたまた苦しんでいるのか
蓋を開けるまで分からない
Ⅴ
「行ってきま〜す!」
「いってらっしゃーい!気をつけてね〜」
私は元気よく通学路へとび出す。
昨日は結局、真実は分からなかった。
学校で何気なく聞いてみよう。
私はそう思いながら通学路を歩いて学校へ向かった。
***
「ほら〜早く席につけ〜!」
クラスに先生が入ってくる。
・・・なのに
有栖が来ていない。
どうしたんだろう・・・
「出欠席をとるぞぉ〜・・・唖南〜」
先生が出欠席をとっている。
「・・・七種〜は今日欠席か。鎖廼〜・・・」
やっぱり休んでいる。
風邪か何かなのだろうか・・・?
私はホームルームの後先生に欠席の理由を尋ねてみた。
「七種か?確か風邪だったなぁ。」
「そうですか。ありがとうございます。」
私は席に戻る。
風邪かぁ・・・
でも昨日の今日だぞ・・・
私は放課後、有栖の家を訪ねてみることにした。
***
終業チャイムがなり、ホームルームが終わると私は走って有栖の家へ向かった。
有栖の家は私と正反対の場所にあるのだが、構わず家へ向かった。
少しすると家が見えてきた。
2階建ての一軒家だ。
近くに行ってチャイムを押そうとしたその時、家の中から凄い音が聞こえた。
『きゃああああああ・・・ い・・痛い・・・』
『黙れ!ごうつくばり女め!お前さえいなければよかったんだ・・・』
『私が・・な・・な・何をしった・・・したっていうの・・・?』
『そんなこと知るか!お前の存在自体、消えてしまえええええええええええええええええ!』
それから、音がプツリと途切れた。
あまりにもあっけなく。
私は勇気を出してチャイムを押してみた・・・が出てくる気配はない。
何回押しても同じだった。
やっぱりあれは虐待の傷跡だったんだ・・・
私はその場に立ち尽くしてしまったー・・・