ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 空想楽園依存症 ( No.19 )
- 日時: 2010/06/28 23:01
- 名前: 彗彩花 ◆vnMt3fk8bc (ID: k1uXo49s)
- 参照: ( ゜∀゜)o彡゜えーりん!えーりん!
どこかに消えた屍
間違い探しに終われ
1,2,3の掛け声
足りないものお洒落でしょ?って
駆け出す音がなるの・・・
Ⅵ
「・・・というわけなんだよ。鈴さん。」
私は今日起きたことを鈴さんに喋った。
「散乃・・・鈴さんじゃなくてお母さんでしょう。でもそれより、有栖ちゃんが心配ね・・・」
「どうすればいいと思う?」
「う〜ん・・・ 明日って何曜日だっけ?」
「確か・・・土曜日だと思います。」
鈴さんは考えこんだ後、こう言った。
「じゃあ、有栖ちゃんが明日学校へ来なかったら、家に行ってみましょうか。明日は土曜日だから4時限だったものね。」
***
今日は土曜日。
「有栖ちゃん来ればいいわね。」
という声に見送られながら、私は学校へ向かった。
昨日あれだけのことがあってくるのだろうか・・・
という不安と
きっと来る
という希望の二つが入り混じった気持ちがつっかえる。
そして、学校の目の前まで来た、というその時ーーー
すっかり変わりはてた姿の有栖が向こうからやってきた。
ボサボサの髪、目の下の隈。
でもそれ以上酷かったのは
体中の痣。
肌色なんて見えないぐらい変色している。
1日だけでこんなに変貌するのだろうか・・・
私は有栖に駆け寄った。
「有栖・・・?大丈夫???」
「階段から落ちただけ・・・」
「嘘はもうよして。昨日聞いちゃったの。お父さんが虐待している声。
「ーーーっつ・・・」
「私の家に来て。手当するよ。」
「でも、授業が・・・」
「大丈夫。だから、ほら・・・」
私は有栖を家に連れて帰った。
***
有栖を見た時の鈴さんは泣きそうだった。
そして、すぐ家に入れ、手当をした。
だが、有栖はすぐ自分の家へ帰ってしまった。
『ここにいても迷惑だものーーーーー』
私たちは迷惑じゃないと何度も言ったが、有栖はありがとう
とだけ言って帰ってしまった。
後に私はこの時有栖を家に帰したことを後悔することになる。
2日後の月曜日、有栖は失踪した。