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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Episode2 ヘキサリア社 ( No.5 )
- 日時: 2010/07/10 17:34
- 名前: 禰音 鏡幻 ◆kaIJiHXrg2 (ID: cYSZrqDn)
ピー…ピー…ピー…
目覚まし時計の音?もう少し寝かせてくれよ、
嫌な夢見て汗だくなんだからさ…。
しかし、その゛嫌な夢"を現実の物と知らしめる、
とても嫌な最悪の言葉が俺の耳に届いた。
「血圧上昇、心拍数は正常です」
「よし、テルミサルタン注射をしろ!」
この台詞、よく聞くな。
病院とかでよく、死にそうな人に…。
病院とかで?死にそうな人に?
「う゛………」
「意識が戻ったぞ、F棟の6号室へ運べ!拘束して点滴だ」
……拘束して…点滴?
それってまるで、
「俺に何をした?」
「やあ、お目覚めか?秋風 翔 君」
「ああ、目覚めの気分は最悪だ。……で?俺は一体全体何をされた?」
白衣のそいつは軽くこちらを見て、
その後にずっと向こうの部屋の端にあるカプセルを見た。
「君はね、生き返ったんだ。僕もビックリしたよ。まさか2000年前の死体が現代になって蘇るなんてね。その蘇った君を、不老不死の研究材料にするんだ。中々面白そうだろ?」
不老不死の研究材料 !?
冗談じゃない!
「まさかそれを俺が引き受けるとでも思っているのか?」
「いやいや、君に断る権利は無い。今の君は死人だ。人権も無ければ存在すらない」
「ふざけるなよ、俺は再び死なないといけない。友人も、家族も、知人すら居ないこの世界で生きたくなど無い、今すぐにでも殺せ!」
「残念だな、君の友達なら生き返るかもしれないのに。君の研究が進めばだけど」
…………
「…本当か?」
「もちろん。このヘキサリア社に不可能など無い」
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