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Re: 悪魔達の宝探しゲーム ( No.16 )
日時: 2010/07/02 20:55
名前: クロウ ◆vBcX/EH4b2 (ID: /YP6agyy)

第4話


アスモデウスがニヤニヤと笑いながら、口を開く。
ルシファーは笑いながら、アスモデウスのことを見ていた。

「あのさ、ドゥマもルシファーもベリアルも、最近つまらないとか思わない? ここ、面白くないし」

アスモデウスが3人にそう問う。
3人ともコクリと頷いた。全員、考えが一致しているようだ。
アスモデウスは嬉しそうに微笑んで、話を続けた。

「それでさ、罪人使って、ちょっとだけ暇つぶししてみないか?」
「……暇、つぶし?」

アスモデウスの言葉を、ドゥマが繰り返した。
アスモデウスはそうそう、と言って人差し指をピンと立てた。

「あいつ等に、ある迷路で宝探しをしてもらう。宝を無事とってこれた者は、地獄から抜け出せる!」

アスモデウスはそう言って、ドゥマとベリアルの反応を見る。
ドゥマもベリアルも、お互いの顔を見て考えた。
罪人達を使ったゲーム、か……。

「……やってみますか?」
「僕もベリアルに同意。アスモデウス、話の続きを聞かせてくれる?」

2人の悪魔の答えを聞き、アスモデウスは話を続けた。

「でも、それだけじゃ面白くない、って思わない?」

アスモデウスはニタニタと笑って、3人の反応をうかがう。
3人は、静かにコクリと頷いて見せた。

「あいつらを使って、人間みたいに賭けをしてみないか?」

アスモデウスの言葉に、ベリアルは目を丸くした。
賭け、か。賭博好きなアスモデウスにとっては、とてもいい暇つぶしになるだろう。
それに、地獄では賭けなんて、一度もしたことがない。
……これは、なかなか面白いかもしれないな。

「……どう? やってみるか?」

アスモデウスがそう聞く。
3人は、無言でコクリと頷いて見せた。