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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 悪魔達の宝探しゲーム ( No.3 )
- 日時: 2010/07/01 06:30
- 名前: クロウ ◆vBcX/EH4b2 (ID: CkpTUGPA)
第0話
美しい氷の城で、ルシファーは猫足の椅子に座り、何かをじっとに見つめていた。
ルシファーの視線の先には、地獄の炎で焼かれる罪人達。
肌が焼け、苦しみ、悲鳴を上げる罪人達を見て、ルシファーは目を閉じ、ため息をついた。
面白くない。
ルシファーはそう思い、罪人達を見ていた。
地獄では、面白いことが全くない。
罪人達の悲鳴を聞き、泣き叫ぶ様を見て楽しむ者もいるが、ルシファーはそのようなことには、興味を示そうとしない。
何か、面白いことはないものだろうか。
ルシファーがそう考えていると、氷のドアをノックする音が聞こえた。
「……入れ」
ルシファーが短くそう言い、ドアのある方向に顔を向けた。
ドアの前には、金髪の美しい悪魔、ベリアルがいた。
「ルシファー様、アスモデウス様から、手紙を預かっております」
ベリアルは心地の良い声で、そう言う。
「あぁ……あいつからか。まぁ、ここに置いておいてくれ」
ルシファーはそう言い、自分の目の前にあるテーブルを指差した。
ベリアルは手紙の入った封筒をテーブルに置き、後ずさりして、ルシファーに背を向けないようにして部屋を出た。
ルシファーは封筒を手に取り、封筒から手紙を取り出す。
ルシファーは手紙を開き、頬杖をつきながら手紙を読んだ。
手紙を読み終えると、ルシファーは喉を震わせて笑った。
手紙をテーブルに置き、黒いマントを身にまとい、ルシファーは部屋を後にした。
天使のような、美しい笑みを浮かべながら。
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