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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 理想郷 参照600達成記念、第二回オリキャラ募集中 ( No.97 )
- 日時: 2010/08/10 22:01
- 名前: 金平糖 ◆dv3C2P69LE (ID: FwQAM/tA)
幕間 ライエルとアンジーが大変な事になっちゃった ☆ IN ☆ ビルの下。
「どないしよ!」
暗い戦車の中でアンジーは頭を抱えて叫ぶ。
「どうするも何も、助けが来るのを待つしかなかろう」
「その助けがいつ来るか分からなかいら困てんや!」
取り乱している様子のアンジーとは対照的にライエルは落ち着き払った様子で、それをアンジーは理解が出来無い様な目で見る。
アンジーが大佐まで上り詰める事が出来たのは、かなりの慎重派で心配性であり、彼は石橋を叩くどころか遠回りをするような人間だったからである。
今の所それが良い方向に転がっているが、代わりに即興の行動が取れないのが難点だった。
「あぁ!また方言が出ちまった!取り乱すとまいど方言になっちまう……」
そんなアンジーを横目にライエルは無線から「私達は二人とも無事だ、今は負傷者の治療を優先するように……あぁ、私達の救助は後回しで構わない」と言い、無線を切る。
すかさずアンジーは
「なんでやねん!」
と叫ぶ。
ライエルは無視をし、背もたれにもたれ掛かって目を瞑る。
「皇を取って民とし民を皇となさん……果てしてそれで本当の意味での平和が来るのか」
小さな声でライエルが日本語で呟く。
アンジーは何を言っているのか分からず、不機嫌そうな顔で「おい、寝んなや」と、ライエルを揺さぶる。
何を思ったのか、アンジーはライエルを揺さぶる手を止め、
「しゃーない、恋バナでもして眠れんようにしてやんわ」
後日、恋バナを話している間昔の甘酸っぱい思い出を思い出し、泣きそうになっているアンジーをライエルが慰めながら救助をされた。
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