ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 私は、魔女・・・なの? ( No.3 )
日時: 2010/07/07 18:40
名前: かたり (ID: pdCv2c/d)

第1話『日常』



ピピッ・・・ピピッ・・・




私の枕元でケータイのアラームがうるさく鳴り響く。
布団の中から手を伸ばし、音を止める。
こんなことは、いつもと同じ。

いつもどおりの一日が始まる。




「優亜、学校に遅れるよ!母さんはもう仕事に行くからね。」
向こうから聞こえてくる母さんの声。
私はもぞもぞとベッドの下に降りる。
「うん、わかった。いってらっしゃい。」
母さんは「いってきます」と言いながら家を出て行った。
さて、学校に行かなくちゃ。遅刻してしまう。
支度をし、パンを食べながら外へ出た。



——チャイムが鳴りそうだった頃、私は学校に着いた。
教室に入り、友達にあいさつを交わす。
「おはよ、優亜!」
元気な声で私にあいさつをするのは、親友の巴だ。
ショートヘアが似合う淡々とした子だ。
「おはよ。今日も元気だね、巴。」
にっこり笑ってあいさとを返す。

—こんなこともいつものこと。
これが私の『日常』・・・
つまらないなんて思わない。
今が幸せならそれでいい。



『非日常』なんて、求めない。