ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ

Re: 私は、魔女・・・なの? ( No.7 )
日時: 2010/07/10 17:19
名前: かたり (ID: pdCv2c/d)
参照: ポニーテールとシュシュ聞いてます☆  やべえAKB48超かわいい

第2話『声』




暗い暗い、闇の中—
2つの小さい影が浮かぶ。
「——東洋の魔女は見つけた?明。」
聞こえたのは、1人の少女の声。
『明』というもう1つの影に話しかけている。
「まだ見つからないわ、暗。」
『明』と呼ばれた影は話しかけてきた少女—『暗』に返事をする。
そのとき、小さな光がともった。
その光は少女たちの顔をうつしだした。

—少女たちの顔は、まるで分身のように瓜二つだった。

—つまり『双子』ということ。


「ああ、楽しみだわ。どんな子なのかしら?」
明は両手を広げて空を仰いだ。
—かわいらしい顔をゆがませながら。
「もうすぐ目星はつくはず。それまでの辛抱よ、明。」
暗も明と同じように空を仰ぐ。
「ええ、わかってるわ。楽しみね、暗!」
「ええ。本当だわ!!明!!」

「「キャハハハハハハハ!!!」」



明と暗は、子供のように無邪気に笑いながら闇の中へ消えていった。





「ん?なんか笑い声が聞こえたような・・・」
屋上で巴と昼食を食べていた私はふと空を見上げた。
「どうしたの?」
隣からケータイでゲームをしていたはずの巴の声が聞こえた。
当たり前だけど・・・巴の声じゃない。
突然笑い出すような子じゃないし。
「優亜、優亜ってば!どうしたの?ボーッとして。」
肩に手をポンと叩かれ、我に返る私。
「ううん!なんでもないよ。」
ぎこちない返事だった。
巴は頭上にハテナを浮かべながら「・・・そっか。」とつぶやき、目線をケータイの画面に移した。

—おかしいなあ・・・なんか子供の声が聞こえたんだけど・・・
幻聴かな?ならいいけど・・・



私は、まだ気づいていなかった。

運命が狂いだしていることを・・・