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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: 悪魔の秘宝 ( No.3 )
- 日時: 2010/07/11 18:40
- 名前: クロウ ◆vBcX/EH4b2 (ID: 5kDSbOyc)
プロローグ
暗い夜空と、幾万の星の下で、悪魔達は輪になって座っていた。
木陰に座り輪になっている7人は、輪の中心に白い箱を置いて、腕を組んでいた。
白い箱のふたには、ピンク色のバラ。
1人の悪魔が箱を開けてみると、色の抜けた、不思議な宝石が7つ入っていた。
7人はそれを見て、お互いの眼を見た。
「……なんだよこれ。マモンは、俺たちにこれで何させようっていうんだよ?」
王のような格好をした青年、アスモデウスがそう問う。
「それは、僕が説明するよ」
地獄の君主の1人、ドゥマがそう言う。
6人はそれを聞いて、堅く口を閉じた。
「なんでも、地獄の君主の1人が珍しい宝石がほしいって言ってたらしいんだよね」
6人は、刻々と頷き、話を続けるよう頼んだ。
「で、この宝石をあげたいらしいんだけど、ほら、それ、色がないでしょ?」
ドゥマが宝石を指差し、そう言った。
確かに、宝石に色は付いていなかった。
「で、これに色をつけろって言われて、これ、渡されたんだ」
ドゥマがそう言うと、銀髪に青い目をした少年の悪魔、レオニードが首をかしげた。
「色をつける? どうやって?」
レオニードの問いに、ドゥマは笑いながら答えた。
「まぁ、そのことは人間界に行ってから話すよ。じゃ、今から人間界に行くから。皆、準備はいいよね?」
ドゥマの問いに、6人はコクリと頷いた。
6人はドゥマに手紙を渡され、あらかじめ準備をしておいたのだ。
7人はそれぞれの騎乗獣に乗り、空へ飛んで行った。
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