ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: ハヤ×マガ×アタサイ!! ( No.18 )
- 日時: 2010/07/10 23:59
- 名前: SOW ◆CKxeK5cVQU (ID: d9npfmd5)
「久しぶりだな、榛哉」
「ユ・・・ユウ!?」
転校早々、僕は親友と話せた—————
<3> ウウウッ!
「よう、元気だったか?」
ユウが、僕が転校してきた私立高校に居るのは判っていたが、同じクラスになるなんて、思ってもみなかった。
「う・・・うん」
榛哉はそれに驚いていた為に、少々引きつった顔で返事を返した。
「ん、何だ?西條の知り合いだったのか、美都川君」
先生が榛哉に問いかけた。
「えっ!?あ、はい」
榛哉が答えた。
「ま、そ—ゆう訳です先生。なので、これから甘く見て下さい」
「西條、そういう冗談は止せと何度も云っているだろう」
先生が西條の調子に乗った発言に、注意をした。
まあ、そんな事は非日常生活ではないので、先生も抑えて云っているが。
そして、時間は次の日に遡る————
榛哉は家を8時に出た。
8時30分に鳴る予鈴に、間に合わせる為である。
榛哉はどこかしら一人居る「悪ガキ」ではない性格なので、毎日を今日のようにするだろう。
「よう、榛哉」
「おはよう。それより久しぶりだね、ユウ!!」
1年A組に着くと、西條が先に自分の席についていた。
そして、榛哉を向かえて挨拶をした。
まるで待機してたかのようだった———
そんな事よりも榛哉は、東京上京早々 西條と会えて話せたという事が凄く嬉しかったらしく、パスして話始めた。
「ねえねえ、今日学校終わったらココ(新宿)を案内してよ!!」
榛哉が興奮しながら、西條に云った。
「まあそんなに興奮すんなって!興奮する気持ちは判らなくもないけどよ。———・・・んな事よりも、今新宿で
流行ってる“もの”を教えてやるよ」
興奮する榛哉をよそに、西條はニヤけて云った。
「・・・?『今流行ってるもの』って———」
「そん時になったら、榛哉にも教えてやるって」
「う・・・、うん」
榛哉は、西條の云う言葉を信じて 待つ事にした。
・・・全て授業が終わり、二人は新宿をブラブラする事にした。
まあ、西條は榛哉に新宿を案内をするが。
「まずは、何処に行く榛哉?」
西條が榛哉に問いかけた。
「う—ん・・・、・・・歌舞伎町かな?ちょっと本屋に行きたいんだけど、在るかな?」
「任せろ!歌舞伎町方面なら、俺もよく行くからな」
という事で、二人は新宿駅に在るビツクカメラの方へと歩く事になった。
「うわ—、やっぱり東京は人がたくさん居るなあ」
歌舞伎町を歩いている最中、榛哉が呟いた。
「まあ、そりゃあそうだな。・・・ってゆ—かよお、ココは“東京”じゃなくて“新宿”だから!上京してきたからって、
ちゃんと云えよな!!」
西條が、注意した。
やはり、江戸っ子だと榛哉は思う。
「———はい、ココが本屋の紀伊国屋書店だ!!」
西條が、左手を紀伊国屋書店に伸ばして榛哉に紹介した。
「うわ—!!デカいな—!!」
榛哉は、紀伊国屋をまじまじと見ている。
その顔に西條は笑みをうかべる。
「すげえ、嬉しいんだな」・・・と。
「じゃあ、早速中に入ろうぜ!」
「うんっ!!」
紀伊国屋別館、少年マンガコーナー・少女マンガコーナー ————
「う—ん、どれにしようかな—?ワンピイスも良いけど、BLEICHも良いんだよなあ—」
たくさん漫画がある為、榛哉はどれを購入するか迷っていた。
すると—————・・・
「ワンピイスっスか—、最新巻の58巻の初版が310万部を超える大ストーリーっスよね—。それに、BLEICHも
良いんスか。テーマは死神、面白いっスよね。お目が高い」
「!?」
一人の男性が話してきた。
髪は茶髪で、細い眼。
水色のパーカーに、灰色のズボン。
真っ黒のリュックサックを背負っていた。
その人物は、榛哉の全くの他人だった。
それに驚いていた榛哉だったが・・・
「2シリーズとも買うのだったら、私はコンプリートをオススメするわ。2つとも面白いし」
「!!?」
もう一人、知らない人物が話してきた。
黒髪のロングヘアー。
ピンクの帽子を被っている。
マンガのキャラクターがプリントされている長シャツを着ていて、チェックのスカートを穿いている。
ちなみに、胸はあまりない。
見るからに、「オタク」である。
二人共。
「あ・・・!鏑木さんに兎太さんじゃないスか!」
西條が云った。
「お—、西條君久しぶり—」
「ユウちゃん元気にしてた?」
彼と彼女は西條と仲が良い、兎太 遊馬と鏑木 敏子。
二人とも、大のマンガ好きであり それ故に大のマンガオタクである。
ちょくちょく此処(紀伊国屋書店)を利用して、漫画を買っているという大人二人。
「その制服は、翻醍高校?入学したんだ、おめでと—」
「どうもです」
西條が着ている制服を視て、鏑木が云った。
その言葉に、西條は頭を下げた。
「それと———・・・」
「?」
西條が、榛哉の方を向いた。
その行動が何かは、榛哉には判らない。
「コイツ俺の幼馴染みで、今日から一緒の翻醍高になったんですよ」
西條が榛哉の頭を掴んで、下げさせた。
「西條君の幼馴染み?へ〜、仲良しなんだ」
兎太が云った。
「あっ、はい。美都川 榛哉っていいます」
榛哉が、二人に挨拶をした。
・・・そして、時は過ぎて————
「それじゃあユウちゃん、じゃ—ね—」
二人は榛哉と西條に、手を振りながらエレベーターに乗った。
「ねえ、今の人達・・・・・」
「———面白い人達だろ?普段はいい人達だから、仲良くしてりゃいいんだ」
「ふ—ん・・・」
その後二人は、数分会話をする。
「でも、“普段はいい人達”って———・・・?」
榛哉が問いかけた。
「ああそれ?あの人達は、『アンタッチャブル』なんだよ」
「—————・・・え?」
<3>終わり <4>に続く・・・・・