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ダーク・ファンタジー小説 ※倉庫ログ
- Re: abnomal children(異常な子供たち) ( No.10 )
- 日時: 2010/07/28 21:56
- 名前: スサノオ (ID: SmzuliUF)
優はいつも、正義感が強い。ゆえに面倒なことに巻き込まれるのだが。
瞬時にルーンを詠唱すると呼び起こされた力が強盗へ直撃した。
……かと思いきや流石にFクラス程度の魔術では屈強な大人相手に敵うはずも無く、
瞬時にフィールドに掻き消された。
(俺たちFクラスの魔法が実戦で使えないってことぐらい…まあSSクラスだと別の話だけどな)
とか思いつつも見過ごすわけにもいかないので、一応、後を追う。
どうせ誰かが都市警を呼ぶだろうが、強盗が特殊な能力者だったらややこしいしな。
いわゆる、そこにいたという証拠を残さないような隠密系の能力や追跡をかく乱させるような能力だ。
だが、錯乱系だったら、俺も意味無いが…。
優は懲りずに魔術を連続発動していたが流石に通じないと悟ったらしく、
追いかけるほうに全力を費やしていた。
このままでは埒があかない。
「おい、優!俺がやる!!」
「まてーい!あんたが、魔術使ったらろくな事になんないでしょっ!」
失礼な。人の魔術を不幸の象徴のように言いやがって…。
「あー、もういい。使うぞっ!」
「やめたほうがいいって!!」
怜は、優よりも的確に素早くルーンを詠唱すると、魔術を発動した。
「・・・・っ!エクスプロード!(爆発爆炎)」
手ごたえを初めて感じた気がした。これなら…いけるっ!!
その時だった。
——ドサッ!!
怜の頭の上に"何か"が落ちてきたのは。
"何か"が落ちてきたのと同時に魔術が発動し、怜の辺りで爆発が起きる。
「怜っ!」優の声や周りの人の声が聞こえる。もうあの強盗はいないだろう。
強盗よりも、怜のほうに周りや優は気をとられていた。
煙が渦巻く中、その中心にいたのは。
一人の、白い肌をした少女。
と、その少女の下敷きとなっている怜だった。
辺りは一面、一瞬静けさが漂った。
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